芸術

大岡信著『新潮美術文庫 25 ドガ』(1974)

ドガ (新潮美術文庫 25) 作者:大岡 信 新潮社 Amazon 劇的な波瀾もなく孤独な生涯を送ったドガは、洗濯女、踊り子、競馬などの油絵やパステルに、自然の瞬間的形象を不滅化した。その秘められた内面の過程を解明する。

新雄太「建築・都市分野におけるポスト人間中心主義的マテリアリズムの理論的潮流 マテリアル・ターン以降の主要概念に着目して」『都市計画論文集』2025 年 60 巻 3 号 p. 516-523

【リンク】 現代は、人間中心主義がもたらした地球規模の環境負荷に直面する「人新世」の時代であり,物的環境を前提とする建築・都市分野がもたらす影響力は大きい.本稿は,1980年代以降の物質論的転回(マテリアル・ターン)以後の非人間的存在にも行為主…

近藤拓夢, 渡部一郎, 井上拓央, 古賀千絵, 梁イェリム, 新雄太, 中島弘貴, 小泉秀樹 「シティ・ポップにおける「シティ」のイメージ 言説の整理と歌詞に対する自然言語処理を用いて」 『都市計画論文集』60巻3号 (2025)

【リンク】 本研究は、1970年代に誕生した日本の都市音楽文化である「シティ・ポップ」の歌詞におけるイメージを、言説の整理と歌詞内容の定量的分析によって検証したものである。検証の結果、歌詞における都市=「シティ」を指し示す言葉によって、享楽的な…

永田大輔, 松永伸太朗 「コンテンツ産業において内製/外注はどのように選択されるのか アニメ制作進行を事例として」 『メディア研究』107号 (2025)

【リンク】 This paper examines the logic of choices in animation production regarding whether it is produced by insourcing or outsourcing, based on narratives of production operators who are in charge of managerial work. In terms of develo…

高橋明也著『もっと知りたいマネ ー生涯と作品』(2010)

もっと知りたいマネ 生涯と作品 (アート・ビギナーズ・コレクション) 作者:高橋 明也 東京美術 Amazon □西欧の美術を根本から変革した近代の立役者の一人、マネ。その横顔は気さくで快活、誰もが好きにならずにいられない洗練されたパリジャン、そして画壇屈…

松本透著『もっと知りたいカンディンスキー ー生涯と作品』(2016)

もっと知りたいカンディンスキー 生涯と作品 (アート・ビギナーズ・コレクション) 作者:松本 透 東京美術 Amazon 抽象表現の開拓者の1人であった画家カンディンスキー。ミュンヘン、モスクワ、ワイマール、パリ…。2つの世界大戦と革命をくぐり抜けたカンディ…

松木裕美, 光平有希 「癒しの庭のルーツを探して: 明治初期、京都癲狂院の試み」 『愛媛大学法文学部論集. 人文学編』no.59 (2025/8)

【リンク】

宮脇勝「イタリア最初の風景法(1922年クローチェ法)と美学 哲学者ベネデット・クローチェの「美学」と風景法の「自然美」及び「眺望美」の関係性」 『日本建築学会計画系論文集』90巻 835号 (2025)

【リンク】 The main conclusions of this paper are as follows. 1. As it was still difficult in the early 20th century to protect the general ‘landscape’ in Italy, Minister Croce used the theory of ‘aesthetics’ to clarify values and how the …

杉原洋介「日本のポピュラー音楽における「曲先」作詞創造プロセスのケーススタディ」『ポピュラー音楽研究』2021 年 25 巻 p. 19-

【リンク】 「作詞」は文学的な創作活動であるとともに、与えられたメロディと発話時の調和、および語感やレトリックによる印象操作など、音楽的な創作活動の側面も併せ持つ複雑な創作活動であり、その創作過程はまだあまり明らかにされていない。本論文では…

山口彰識「グーピル商会とジャン=レオン・ジェローム: 19世紀アメリカにおけるフランス美術の普及について」『AZUR』2025 年 26 巻 p. 35-50

【リンク】

桐田敬介「アート的─美的なものとのコレオグラフィー、その調律関係 ─マキシン・グリーンの認識論・知識論について」『武蔵野学院大学研究紀要』22巻, pp.15-28

【リンク】

ジョン・フィンレー著, 上野正道監修, 名取祥子訳『1冊で学位 芸術史 -大学で学ぶ知識がこの1冊で身につく』(2021)

1冊で学位 芸術史~大学で学ぶ知識がこの1冊で身につく 作者:ジョン フィンレー ニュートンプレス Amazon 本書は美術を学ぶ学生の方はもちろん,アートや歴史に関心のある一般の方にも最適な芸術史の入門書です。何千年にもわたり芸術がどのように発展してき…

藤田明史「ブレイクダンスのバトルにおける芸術性 「間テクスト性」理論を手掛かりとして」『舞踊學』2021 年 2021 巻 44 号 p. 1-10

【リンク】 In December 2020, the International Olympic Committee announced the addition of breakdancing, as a new Olympic sport, for the 2024 Summer Olympic Games in Paris. Overseas, it has already been officially incorporated in the Youth…

若杉実著『ダンスの時代』(2019)

ダンスの時代 作者:若杉 実 リットーミュージック Amazon 史上最大のダンス時代到来。ヒップホップ~Jポップ~アイドル~バラエティ~教育~医療まで、文化・産業・歴史を探る。 路上ストリートダンスの淵源ブレイキング昭和バラエティ大衆芸能古典大知とい…

デイヴィド・J・ハーグリーヴズ,エイドリアン・C・ノース 編著,磯部二郎他訳『人はなぜ音楽を聴くのか ー音楽の社会心理学』(1997=2004)

人はなぜ音楽を聴くのか: 音楽の社会心理学 東海大学 Amazon 音楽は、人間の生活のなかでさまざまな機能を果たしているが、そのほとんどは本質的に社会的機能である。音楽としての意味がつくられる社会および対人関係について扱った、音楽の社会心理学につい…

大山顕著『新写真論 -スマホと顔』(2020)

新写真論: スマホと顔 ゲンロン叢書 作者:大山 顕 株式会社ゲンロン Amazon もしかしたら写真は人間を必要としなくなるのではないか 写真は激変のまっただ中にある。「写真」という用語をあらためなければいけないとすら思っている。これはスマートフォンとS…

小田部胤久著『美学』(2020)

美学 作者:小田部 胤久 東京大学出版会 Amazon 美学は18世紀半ばに作られた哲学的学問であり、「感性」「芸術」「美」という主題が収斂するところに成立した。美学の古典といえるカント『判断力批判』(1790年)を題材にし、そこでの重要なテーマをめぐって、…

井奥陽子著『近代美学入門』(2023)

近代美学入門 (ちくま新書) 作者:井奥陽子 筑摩書房 Amazon 近代美学は、17〜19世紀のヨーロッパで成立しました。美学と言っても、難しく考えることはありません。「風に舞う桜の花びらに思わず足を止め、この感情はなんだろうと考えたなら、そのときは…

佐々木健一著『美学への招待 増補版』(2004→2019)

美学への招待 増補版 (中公新書 1741) 作者:佐々木 健一 中央公論新社 Amazon 二〇世紀の前衛美術は「美しさ」を否定し、藝術を大きく揺さぶった。さらに二〇世紀後半以降、科学技術の発展に伴い、複製がオリジナル以上に影響力を持ち、美術館以外で作品に接…

久保田晃弘,畠中実著『メディアアート原論』(2019)

メディアアート原論 フィルムアート社 Amazon メディア・アートは、なぜそう呼ばれているのか?ポストインターネット状況を経た、21世紀の芸術精神を探る! 次世代クリエーターのために、インテリジェントでコアな情報をコンパクトに提供する「Next Creator …

フィリップ・フック著,中山ゆかり訳『印象派はこうして世界を征服した』(2009=2009)

印象派はこうして世界を征服した 作者:フィリップ フック 白水社 Amazon なぜモネやルノワールは世界中で好まれるのか。なぜ富裕層は印象派絵画を所有するのか。競売人が明かす美術史の舞台裏。 1 近づいて見れば、支離滅裂なだけ―印象主義の衝撃的な新しさ…

宮下規久朗著『バロック美術』(2023)

バロック美術 西洋文化の爛熟 (中公新書) 作者:宮下規久朗 中央公論新社 Amazon 17世紀ヨーロッパで流行した豪壮華麗なバロック様式。誕生から終焉までの軌跡を、絵画・彫刻・建築の名作紹介とともにたどる。 第1章 聖 カトリック改革とバロックの舞台第2…

髙橋芳郎著『画商が読み解く 西洋アートのビジネス史』(2022)

画商が読み解く 西洋アートのビジネス史 作者:髙橋 芳郎 ディスカヴァー・トゥエンティワン Amazon アートとは「観ること」の感動体験です。本来であれば、観る者を魅了する「作品」が価値をもつはずなのですが、今日では、その作品を描いた「アーティスト」…

増田聡著『聴衆をつくる-音楽批評の解体文法』(2006)

聴衆をつくる―音楽批評の解体文法 作者:増田 聡 青土社 Amazon いま音楽を語るとき、何を前提とすべきなのか?テクノロジーの土台の変化によって、「音楽」そのものが動揺しつつある現状を思考すること、音楽に絡みつく「日本」の現在に介入すること、既存の…

藤津亮太著『アニメの輪郭ー主題・作家・手法をめぐって』(2021)

アニメの輪郭: 主題・作家・手法をめぐって 作者:藤津亮太 青土社 Amazon 『白雪姫』『サザエさん』『うる星やつら』『鋼の錬金術師』『輪るピングドラム』『パプリカ』『精霊の守り人』『シン・エヴァンゲリオン』…。フレームに浮かび上がるアニメのかたち…

海野敏著『バレエの世界史-美を追求する舞踏の600年』(2023)

バレエの世界史 美を追求する舞踊の600年 (中公新書) 作者:海野敏 中央公論新社 Amazon バレエはルネサンス期イタリアで誕生し、今なお進化を続けるダンスの一種だ。当初、王侯貴族が自ら踊り楽しんだが、舞台芸術へと転換。観客も貴族からブルジョワジー、…

マット・フォートナウ,キューハリソン・テリー著,Pivot Tokyo(満木夏子)『NFTのすべて-歴史、仕組み、テクノロジーから発行・販売まで』(2022=2022)

NFTのすべて 歴史・仕組み・テクノロジーから発行・販売まで 作者:マット・フォートナウ,キューハリソン・テリー 翔泳社 Amazon NFTが世界中で注目されています。 国内でもNFTに関する議論が活発化して いますが、いまだに「投資としてのNFTアート」 といっ…

田中友子著『ビリービンとロシア絵本の黄金時代[改訂版]』(2014→2019)

ビリービンとロシア絵本の黄金時代 改訂版 (ToBi selection) 作者:田中友子 東京美術 Amazon 20世紀初頭、ロシアのおとぎ話を題材に美しい絵本を残したビリービン。宮崎駿氏ら多くのクリエイターを魅了した幻の絵本を撮りおろしの写真とともに紹介し好評を博…

佐藤直樹監修『ヴィルヘルム・ハマスホイ 沈黙の絵画』(2020)

ヴィルヘルム・ハマスホイ 沈黙の絵画 (コロナ・ブックス) 平凡社 Amazon 日本にハマスホイの世界を紹介した第一人者の監修による、本邦初の作品集! 「北欧のフェルメール」とも謳われる、デンマークが生んだ孤高の画家ハマスホイ。その静謐な画風になぜ人…

新藤真知著『もっと知りたいパウル・クレー』(2011)

もっと知りたいパウル・クレー 生涯と作品 (アート・ビギナーズ・コレクション) 作者:新藤 真知 東京美術 Amazon クレーの絵は、ときに難解でときに分かりやすい。その感覚はいったいどこからくるのでしょうか。ヨーロッパの芸術運動、クレー絵画と音楽との…