歴史

カルロ・ギンズブルグ著,杉山光信訳『チーズとうじ虫-16世紀の一粉挽屋の世界像』(1976=1984→2012)

チーズとうじ虫 新装版 作者:カルロ・ギンズブルグ みすず書房 Amazon 1583年9月、イタリア東北部、当時はヴェネツィア共和国本土属領のフリウリ地方において、ひとりの粉挽屋が教皇庁により告訴された。名をドメニコ・スカンデッラといい、人びとからはメノ…

アブラム・デ・スワーン著,大平章訳『殺人区画-大量虐殺の精神性』(2015→2020)

殺人区画:大量虐殺の精神性(叢書・ウニベルシタス) 作者:デ・スワーン,アブラム 法政大学出版局 Amazon 二十世紀、非戦闘員に向けられた集団的暴力は戦争の三倍以上の人命を奪ったと言われる。ホロコーストをひとつの頂点として、ホロドモールやポル・ポト派…

ベンジャミン・ジェイコブス著, 向井和美訳『アウシュヴィッツの歯科医』(1995=2017)

アウシュヴィッツの歯科医 作者:ベンジャミン・ジェイコブス 発売日: 2018/10/19 メディア: Kindle版 1941年、ポーランドの小さな村のユダヤ人家庭で暮らしていた21歳の青年がナチス・ドイツの強制収容所へ送られる。歯科医の勉強を始めて1年目の彼に…

『ユリイカ 2020年12月号』「特集 偽書の世界-ディオニソス文書、ヴォイニッチ写本から神代文字、椿井文書まで」

ユリイカ 2020年12月号 特集=偽書の世界 ーディオニュシオス文書、ヴォイニッチ写本から神代文字、椿井文書までー 作者:馬部隆弘,小澤実,原田実,乗代雄介,呉座勇一 発売日: 2020/11/27 メディア: ムック 古代、中世、近代、歴史の間に間に、偽書は突如現われ…

小池勝也「室町期鶴岡八幡宮寺における別当と供僧」『史学雑誌』2015年, 124巻, 10号, p.1699-1735

【本文】 The aim of the present article is to examine the historical development of the Tsuruoka Hachiman Shrine (present day Kamakura, Kanagawa Prefecture) during the Muromachi period, a subject that has not been given serious attention f…

スベン・クラーマー 「「宗教都市」天理市の誕生 その問題点と市町村合併史上の意味」『史学雑誌』2017年, 126巻, 8号, p.54-76

【本文】 1953年10月から実施された「昭和の大合併」は日本の第2次大規模市町村合併政策である。それは各都道府県の市町村を対象にし、市町村の数を3分の1に減らすという目標で実施された。主な目的は戦後の地方行政団体(兼自治体)の財政危機の解決だとさ…

馬部隆弘著『椿井文書-日本最大級の偽文書』(2020)

椿井文書―日本最大級の偽文書 (中公新書) 作者:馬部隆弘 発売日: 2020/05/29 メディア: Kindle版 中世の地図、失われた大伽藍や城の絵図、合戦に参陣した武将のリスト、家系図…。これらは貴重な史料であり、学校教材や市町村史にも活用されてきた。しかし、…

岩村忍著『暗殺者教国-イスラム異端派の歴史』(1964→1981→2001)

暗殺者教国―イスラム異端派の歴史 (ちくま学芸文庫) 作者:岩村 忍 発売日: 2001/07/01 メディア: 文庫 ニザリ・イスマイリ教国を奇怪という言葉だけで片付けるわけにはいかない。暗殺を政治手段とするこの王国は、10世紀末から13世紀央まで、バグダードのカ…

フィリップ・ブォナローティ著, 田中正人訳『平等をめざす、バブーフの陰謀』(1828=2020)

平等をめざす、バブーフの陰謀 (叢書・ウニベルシタス) 作者:ブォナローティ,フィリップ 発売日: 2020/06/11 メディア: 単行本 著者はイタリア生まれでフランスに帰化した革命家。平等をめざし、自由で幸福で平和で持続する形態を社会に与えることをめざした…

小田中直樹「言語論的転回と歴史学」『史学雑誌』2000年, 109巻, 9号, p.1686-1706

【本文】

伊藤雅之「共和政中期ローマにおける外国使節への贈物」『史学雑誌』2018年, 127巻, 2号, p.42-70

【本文】

近藤和都「スクリーンの「移ろいやすさ」を制御するー戦時下日本の映画上映をめぐる規格化の諸相」『社会学評論』2019年, 69巻, 4号, p. 485-501

【本文】 スクリーンにおける映像の現れ方は,たとえば映画であれば「映写機・フィルム・スクリーン」といった器機の複合およびそれらを操作する主体の技法本稿では器機と技法を包括する語として〈技術〉を用いるの節合関係に応じて変容せざるをえない.この…

大木毅著『独ソ戦-絶滅戦争の惨禍』(2019)

独ソ戦 絶滅戦争の惨禍 (岩波新書) 作者:大木 毅 発売日: 2019/07/20 メディア: 新書 「これは絶滅戦争なのだ」.ヒトラーがそう断言したとき,ドイツとソ連との血で血を洗う皆殺しの闘争が始まった.日本人の想像を絶する独ソ戦の惨禍.軍事作戦の進行を追…

松浦寿輝著『エッフェル塔試論』(1995→2000)

エッフェル塔試論 (ちくま学芸文庫) 作者:松浦 寿輝 メディア: 文庫 古典的な「表象」の崩壊に代わって「イメージ」の出現という出来事が成立する時点において、恐らくエッフェル塔とは、西欧の表象空間に起きたこの地の竣工の日付をこの認識論的断層の上に…

藤木秀朗著『映画観客とは何者か-メディアと社会全体の近現代史』(2019)

映画観客とは何者か―メディアと社会主体の近現代史― 作者:藤木 秀朗 出版社/メーカー: 名古屋大学出版会 発売日: 2019/02/22 メディア: 単行本 民衆・国民・東亜民族・大衆・市民 ——。映画館でシネマを観る「数」であるにとどまらず、映画や社会と多様な関係…

原武史著『平成の終焉-退位と天皇・皇后』(2019)

平成の終焉: 退位と天皇・皇后 (岩波新書) 作者: 原武史 出版社/メーカー: 岩波書店 発売日: 2019/03/21 メディア: 新書 この商品を含むブログを見る 平成とは天皇制の新たなスタイルが確立された時代だった.日本中をくまなく訪ね歩き,自らの思いを国民に…

工藤庸子著『政治に口出しする女はお嫌いですか?-スタール夫人の言論vs. ナポレオンの独裁』(2018)

政治に口出しする女はお嫌いですか?: スタール夫人の言論vs.ナポレオンの独裁 (けいそうブックス) 作者: 工藤庸子 出版社/メーカー: 勁草書房 発売日: 2018/12/26 メディア: 単行本 この商品を含むブログを見る 女性は参政権をもたず良家の子女は男性同伴で…

岩波敦子著『誓いの精神史-中世ヨーロッパの〈ことば〉と〈こころ〉』(2007)

誓いの精神史 中世ヨーロッパの〈ことば〉と〈こころ〉 (講談社選書メチエ) 作者: 岩波敦子 出版社/メーカー: 講談社 発売日: 2015/07/24 メディア: Kindle版 この商品を含むブログを見る 言われた言葉には魔が宿る。誓いに込められた中世人の世界観を読み解…

アーサー・フェリル著, 鈴木主税, 石原正毅訳『戦争の起源-石器時代からアレクサンドロスにいたる戦争の古代史』(1985=1988→新版1999→2018)

戦争の起源 (ちくま学芸文庫) 作者: アーサーフェリル,Arther Ferrill,鈴木主税,石原正毅 出版社/メーカー: 筑摩書房 発売日: 2018/10/11 メディア: 文庫 この商品を含むブログを見る 人類誕生とともに戦争は始まった。先史時代からアレクサンドロス大王まで…

小田中直樹著『フランス現代史』(2018)

フランス現代史 (岩波新書) 作者: 小田中直樹 出版社/メーカー: 岩波書店 発売日: 2018/12/21 メディア: 新書 この商品を含むブログ (1件) を見る 1944年の解放から、「栄光の30年」、五月危機、石油危機、「ミッテランの実験」の挫折、新自由主義、そしてマ…

蓮実重彦著『帝国の陰謀』(1991→2018)

帝国の陰謀 (ちくま学芸文庫) 作者: 蓮實重彦 出版社/メーカー: 筑摩書房 発売日: 2018/12/11 メディア: 文庫 この商品を含むブログを見る 純粋な「形式性」と起源なき「名前」の流通によって現実が作られる時代。それは、いかにして生まれたのか―。19世紀中…

山崎朋子著『サンダカン八番娼館』(1975→2008)

新装版 サンダカン八番娼館 (文春文庫) 作者: 山崎朋子 出版社/メーカー: 文藝春秋 発売日: 2008/01/10 メディア: 文庫 購入: 4人 クリック: 29回 この商品を含むブログ (15件) を見る かつて"からゆきさん"と呼ばれた女性たちがいたーー。歴史に埋もれた女…

稲葉佳子, 青池憲司著『台湾人の歌舞伎町-新宿、もうひとつの戦後史』(2017)

台湾人の歌舞伎町――新宿、もうひとつの戦後史 作者: 稲葉佳子,青池憲司 出版社/メーカー: 紀伊國屋書店 発売日: 2017/09/15 メディア: 単行本 この商品を含むブログ (2件) を見る “らんぶる”も“スカラ座”も“風林会館”も台湾人がつくった―終戦までの50年間、…

岡田暁生著『西洋音楽史-「クラシック」の黄昏』(2005)

西洋音楽史―「クラシック」の黄昏 (中公新書) 作者: 岡田暁生 出版社/メーカー: 中央公論新社 発売日: 2005/10/01 メディア: 新書 購入: 25人 クリック: 169回 この商品を含むブログ (217件) を見る 一八世紀後半から二〇世紀前半にいたる西洋音楽史は、芸術…

池内紀著『闘う文豪とナチス・ドイツ-トーマス・マンの亡命日記』(2017)

闘う文豪とナチス・ドイツ - トーマス・マンの亡命日記 (中公新書) 作者: 池内紀 出版社/メーカー: 中央公論新社 発売日: 2017/08/18 メディア: 新書 この商品を含むブログを見る 大作『ブッデンブローク家の人々』で若くして名声を獲得し、五十四歳でノーベ…

ナタリー・ゼーモン・デーヴィス著, 成瀬駒男訳『帰ってきたマルタン・ゲール―16世紀フランスのにせ亭主騒』(1983=85→93)

帰ってきたマルタン・ゲール―16世紀フランスのにせ亭主騒動 (平凡社ライブラリー)作者: ナタリー・ゼーモンデーヴィス,Natalie Zemon Davis,成瀬駒男出版社/メーカー: 平凡社発売日: 1993/12/01メディア: 新書 クリック: 8回この商品を含むブログ (13件) を…

モーゼス・フィンリー著『オデュッセウスの世界』(1954→78=94)

オデュッセウスの世界 (岩波文庫)作者: M.I.フィンリー,M.I. Finley,下田立行出版社/メーカー: 岩波書店発売日: 1994/07/18メディア: 文庫 クリック: 1回この商品を含むブログ (4件) を見る イギリスの歴史家フィンリー(1912‐86)の、明快で読みものとしても…

丸山眞男, 加藤周一著『翻訳と日本の近代』(1998)

翻訳と日本の近代 (岩波新書)作者: 丸山眞男,加藤周一出版社/メーカー: 岩波書店発売日: 1998/10/20メディア: 新書購入: 6人 クリック: 11回この商品を含むブログ (36件) を見る 日本の近代化にあたって,社会と文化に大きな影響を与えた〈翻訳〉.何を,ど…

ヘイドン・ホワイト著, 岩崎稔訳『メタヒストリー−19世紀ヨーロッパにおける歴史的想像力』(1973=2017)

メタヒストリー――一九世紀ヨーロッパにおける歴史的想像力作者: ヘイドン・ホワイト,岩崎稔出版社/メーカー: 作品社発売日: 2017/09/29メディア: 単行本この商品を含むブログを見る 歴史学に衝撃をもたらした“伝説の名著“ 翻訳不可能と言われた問題作が43年…

三谷太一郎著『日本の近代とは何であったか―問題史的考察』(2017)

日本の近代とは何であったか――問題史的考察 (岩波新書)作者: 三谷太一郎出版社/メーカー: 岩波書店発売日: 2017/03/23メディア: 新書この商品を含むブログ (14件) を見る 政党政治を生み出し、資本主義を構築し、植民地帝国を出現させ、天皇制を精神的枠組み…