映画
暁のアーカイヴ: 戦後日本映画の歴史的経験 作者:中村 秀之 東京大学出版会 Amazon アーカイヴ的環境を前提として規定される世界において、記録映画や劇映画といったジャンルを横断しつつ、戦後日本映画の多様な試みを考察する。画面と音響、作品と文脈が交…
【リンク】 パノフスキーがアメリカに移住した1930年代の半ばには,サイレント映画の成熟とトーキーやアニメーション映画の登場などを背景に,映画の芸術性の証明が求められ始めていた。彼の「映画論文」は,その期待に応えて,映画における「様式(スタイル…
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【リンク】 『Full Circle』における物語の変容と批評的受容:小説から映画へFull Circle(のちに米国で『The Haunting of Julia』として公開)は、母親の罪悪感と喪失を扱うホラー作品であるが、小説・脚本・映画の各媒体で物語構造や主題の焦点が大きく異…
【リンク】 この論文では、ディズニー映画『ズートピア』(2016年)を、人種差別・ユートピア的想像力・動物の表象といった観点から政治的に読み解いています。著者のKevin Chewは、この映画が単なる子供向けの寓話にとどまらず、アメリカの人種差別の歴史や…
メロドラマの想像力 作者:河野真理江 青土社 Amazon 「泣ける映画」はどこから来て、どこへ行くのかメロドラマの想像力は過ぎ去った流行ではなく、現在の表象のなかにも確実に息づいている。その射程はどこまで届くのか。稀代の書き手が遺した、可能性に満ち…
【リンク】 In an era of motion picture history that forbade the representation of explicit adult sexuality and interracial romance, the appeal of Shirley Temple's innocent yet erotic persona was instrumentalized by the film industry as an …
【リンク】 本稿は、団地を舞台とした『壁の中の秘事』(1965年)と『現代好色伝 テロルの季節』(1969年)の分析を通して、若松孝二の「密室」の機能を明らかにすることを目的とする。若松の「密室」は、松田政男が中心となって提唱された「風景論」において…
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【リンク】 第二次世界大戦後、連合国軍最高司令官総司令部(GHQ)に所属する民間情報教育局(CIE)の映画演劇課長であるウィラード・トンプソンは、松竹傘下の実験劇場で日本の興行界にアメリカ式のプロデューサー・システムの導入を試みた。その後、1960年代…
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【リンク】 アリ・アスター監督の長編フォーク・ホラー映画『ミッドサマー』では、人身御供を行うスウェーデン人の集団が、刺繍入りの華やかな民族衣装を着る。刺繍が加害性と隣り合わせる光景は、アスターが本作以前に監督した短編映画『ミュンヒハウゼン』…
【リンク】 本稿は高畑勲とネオレアリズモの関係性を探求するものである。高畑が愛読していたアンドレ・バザンのネオレアリズモに関する論考にもとづきつつ、高畑作品における「生の瞬間の連続」の描出と「リアリティ」のための配役について分析を行う。まず…
【リンク】 『裏窓』(Rear Window, 1954)の主人公ジェフは、しばしば「映画観客」のアレゴリーだとみなされるが、これに対して彼を「テレビ視聴者」だとみなす解釈がある。本稿は後者の解釈の意義をより詳細に検討するために、当時のテレビが「洗脳装置」と…
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【リンク】 主人公に向けられていた関心がやがて他の登場人物たちへと移ってしまう、そうしたアイダ・ルピノの監督作に付き纏う奇妙な印象を監督第1作『望まれざる者』(1949年)の分析を通して解明することが本稿の目的である。 ハリウッドのスター女優から…
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【リンク】 日本映画史上初の女性映画監督と認められてきた坂根田鶴子が、第一回監督作品『初姿』(第一映画、1936年)を発表する前年にあたる1935年9月、太秦発声所属の女性監督・笹木一子が、京都市観光課が太秦発声に製作を委託した観光映画『京の四季 夏…
【リンク】 本稿の目的は、アメリカの哲学者スタンリー・カヴェルの映画論における精神分析の知見の重要性を踏まえながら、彼の映画観客論の特性を明らかにすることである。古典的ハリウッド映画の代表的喜劇を論じたカヴェルの主著『幸福の追求』(1981)は…
【リンク】 ライナー・ヴェルナー・ファスビンダーは映画だけでなく、テレビ、演劇、ラジオなど多様なメディアで活躍した作家であった。その中でもテレビ作品の制作に関しては、状況や出来事に対する改善の余地や様々な可能性を見せる「希望の美学」という理…
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仕事と人生に効く教養としての映画 作者:伊藤 弘了 PHP研究所 Amazon ただ漫然と映画を見ていませか? 本書は、「映画の見方」を教える本です。数百名以上の大学生を感動の渦に巻き込んだ「日本一わかりやすい映画講師」が、鑑賞にあたって知るべき事前知識…
映画制作の教科書 プロが教える60のコツ ~企画・撮影・編集・上映~ (コツがわかる本!) メイツ出版 Amazon ★ 監督からスタッフ、演者まで、すぐに活用できる『実践ノウハウ』を凝縮。 ★ 作品をもっと『魅力的』に! ★ 進行をもっと『スムーズ』に! ★ できる監…
〈アメリカ映画史〉再構築: 社会的ドキュメンタリーからブロックバスターまで 作者:遠山純生 作品社 Amazon 写真やテレビなどの隣接する表象芸術に目を配り、カメラやフィルムなどの撮影機材、照明や編集などの技術的側面の変化を踏まえ、記録映画・実験映画…
新映画論 ポストシネマ (ゲンロン叢書) 作者:渡邉 大輔 株式会社ゲンロン Amazon あらゆる動画がフラットに流通する時代に、映像を語ることが意味するものは? サイレントから応援上映までを渉猟し、ポストシネマの美学を切り拓く。『新記号論』『新写真論』…
【リンク】 本稿は、アルフレッド・ヒッチコック監督の映画『北北西に進路を取れ』(1959)について、この作品のオリジナル脚本を手がけたアーネスト・レーマンの仕事を評価しつつ、そのダイアローグの言語的な地平に光を当てようという試みである。従来、ヒ…
映画という《物体X》 フィルム・アーカイブの眼で見た映画 (立東舎) 作者:岡田 秀則 立東舎 Amazon 過去の文化遺産を保存・運用する「アーカイブ」。その仕事は現在ますます注目を集め、21世紀は「アーカイブの時代」とも呼べるでしょう。本書は、そのアーカ…
いま、映画をつくるということ 日本映画の担い手たちとの21の対話 作者:是枝裕和,土田環,安藤紘平,岡室美奈子,谷昌親,長谷正人,藤井仁子,青山真治,芦澤明子,大九明子,大友啓史,大林宣彦,奥寺佐渡子,菊地健雄,岸善幸,空族,富田克也,相澤虎之助,黒沢清,周防正…
映画の言葉を聞く 早稲田大学「マスターズ・オブ・シネマ」講義録 フィルムアート社 Amazon 多彩な映像制作者たちをゲストに招き、制作にまつわる様々な事柄を語る早稲田大学の人気講義「マスターズ・オブ・シネマ」。本書は、2016年度、2017年度の全授業に…