論文

松田美佐「「遠征」をめぐる人間関係 ― Twitter上で親しくなる過程と社会的場面の切り分けを中心に―」『中央大学社会科学研究所年報』 2019年, 23巻, p.215-232

【本文】 This paper analyses the interviews of university students who engage in ‘Ensei (fan tourism)’, while focusing on their interpersonal relationships. These students mainly use Twitter to get information regarding events and their ti…

立川雅司「分野別研究動向(人新世) ―人新世概念が社会学にもたらすもの―」『社会学評論』2019年, 70巻, 2号, p.146-160

【本文】 Bonneuil, Christophe and Fressoz, Jean Baptiste, 2013, L’événement anthropocène, Paris: Seuil.(野坂しおり訳,2018,『人新世とは何か――〈地球と人類の時代〉の思想史』青土社.) 人新世とは何か ―〈地球と人類の時代〉の思想史 作者:クリ…

【書評】北村匡平「ディストピアに逃走線を創造する」『コミュニケーション資本主義と〈コモン〉の探求 ーポスト・ヒューマン時代のメディ ア論』伊藤守編(東京大学出版会、2019 年)『年報カルチュラル・スタディーズ』2020年, 8巻, p.175-178

【本文】 伊藤編『コミュニケーション資本主義と〈コモン〉の探求:ポスト・ヒューマン時代のメディ ア論』2019 コミュニケーション資本主義と〈コモン〉の探求: ポスト・ヒューマン時代のメディア論 発売日: 2019/09/21 メディア: 単行本

中林春海, 水口崇「ファン心理やその活動と大学生の心理的健康の関係 : 現代社会におけるファナティックの様態と意義」『信州心理臨床紀要』2020年, 19巻, p.33-55

【本文】

服部恵典「ポルノグラフィ消費者によるジェンダー化されたジャンルの視聴と解釈 ―女性向けアダルトビデオを視聴するファンに着目して」『年報カルチュラル・スタディーズ』2020年, 8巻, p.35-57

【本文】 ポルノグラフィは、社会的にも社会学的にも議論の係争点であり、ジェンダーの平等が論点となる場合にはとりわけそれが際立つ。その端緒となる反ポルノ派フェミニストの理論が有する問題の1 つに、女性によるポルノの「見方」の多様性を狭めてしまう…

小形道正「ファッションを語る方法と課題 ー消費・身体・メディアを越えて」『社会学評論』2013年, 63巻, 4号, p.487-502

【本文】 現在ファッションに関する研究は, 複雑かつ多岐にわたる一方で, それら諸研究を綜合的な視座から論じる視点は, ほとんど提示されてこなかった. そこで本稿は, まずこれまでのファッション研究の方法論的視線を明らかにしたうえで, 今後の社会学的課…

園田茂人「食文化の変化にみる東アジアのグローバル化 ーアジアバロメーターのデータ分析から」『社会学評論』2009年, 60巻, 3号, p.396-414

【本文】 東アジアのグローバル化を論じる際に,文化,とくに食文化の変容に焦点が当てられるのは稀で,特定の料理がどのように受容されるにいたるかを研究した例は少なくないものの,各地でどのような食が好まれているかを分析した実証研究は皆無に等しい.…

小河原あや「ヒッチコック『ロープ』の長廻し移動撮影とショット繋ぎにおける「精神/道徳的」表現 ーロメール&シャブロルの議論を導き手に」『映像学』2014年, 93巻, p.23-40,94-95

【本文】 Hitchcock's famous use of long takes and a tracking camera in Rope (1948) was criticized by Truffaut and others as being a rejection of montage. Hitchcock himself considered the film 'pure cinema' - the movement of camera and perf…

鈴木啓文「カサヴェテス作品に見る揺れ動く情動、変様する身体 ーもう一つのスピノザ-ドゥルーズ的な映画身体」『映像学』2018年, 100巻, p.73-91

【本文】 従来、映画のショック体験がしばしば論じられてきた。対して、本論は触発し変様する映画身体の体験を考える。そのためにまず、ショック体験やイメージの強度的体験を重視するドゥルーズの『シネマ』とドゥルーズ的な映画身体論を確認する。そのうえ…

河村裕樹「精神医療の社会学的記述にむけて ー参与者の志向に即した記述」『現代社会学理論研究』2019年, 13巻, p.83-95

【本文】 近年、精神医学的な知識や医療をめぐって大きな変化が生じている。ひとつには地域移行が、もうひとつには精神医療の参与者と精神医学的な知識とのかかわり方の変容があげられる。本稿ではこうした変容を受け、社会学は精神医療や精神医学的知識につ…

安部孝典「トリュフォー映画における死のイメージ再考」『映像学』2020年, 104巻, p.179-197

【本文】 フランソワ・トリュフォーの映画で描かれる人物の死は、写真や肖像画のような不動化されたイメージとしばしば関連づけられ論じられてきた。しかし、トリュフォー作品に見られる死のイメージは静的なイメージだけではなく、ある種の運動状態にあるイ…

真鍋公希「『空の大怪獣ラドン』における特撮の機能 ー怪獣映画の「アトラクション」をめぐって」『映像学』2018年, 99巻, p.25-45

【本文】 円谷英二が特技監督を務めた『空の大怪獣ラドン』(1956 年、以下『ラドン』)は、公開当時から高く評価されている作品である。しかし、特撮映画に関する先行研究は『ゴジラ』(1954 年)ばかり注目してきたため、本作はほとんど分析されてこなかっ…

小池勝也「室町期鶴岡八幡宮寺における別当と供僧」『史学雑誌』2015年, 124巻, 10号, p.1699-1735

【本文】 The aim of the present article is to examine the historical development of the Tsuruoka Hachiman Shrine (present day Kamakura, Kanagawa Prefecture) during the Muromachi period, a subject that has not been given serious attention f…

スベン・クラーマー 「「宗教都市」天理市の誕生 その問題点と市町村合併史上の意味」『史学雑誌』2017年, 126巻, 8号, p.54-76

【本文】 1953年10月から実施された「昭和の大合併」は日本の第2次大規模市町村合併政策である。それは各都道府県の市町村を対象にし、市町村の数を3分の1に減らすという目標で実施された。主な目的は戦後の地方行政団体(兼自治体)の財政危機の解決だとさ…

三田知実「衣料デザインのグローバルな研究開発拠点としての都市細街路 ―東京都渋谷区神宮前における住宅街からの変容過程―」『日本都市社会学会年報』2013年, 2013巻, 31号, p.61-76

【本文】 The purpose of this paper is to describe the process in which residential close alleys developed into the global hub for clothing design by using the case study of Jingu-mae, in Shibuya, Tokyo, and to discuss this transformation f…

桑原夏子「最古の聖母晩年伝壁画のテキスト研究 ーローマ、フォルトゥーナ・ヴィリーレ 神殿あるいはサンタ・マリア・デ・セクンディチェリオ聖堂壁画(872年─882年)」『美学』2017年, 68巻, 2号, p.25-

【本文】 My paper shows one of the textual sources for the wall painting of the temple of Fortuna Virile (the church of Santa Maria di Secundicerio) (Italy, Rome, 872-882) which presents the Marian cycle with her last days, the story of St…

譲原晶子「バレエにおけるアラベスクとグロテスク」『美学』2018年, 69巻, 1号, p.121-

【本文】 The arabesque, a figure symbolic of ballet, was first defined as body attitude by Italian ballet master Calro Blasis. Falcone discusses a strong influence on Blasis’ theory from artists who took inspiration from the frescoes of He…

玉田健太「夢の交点/欲望の対立 ヴィンセント・ミネリ ー『ボヴァリー夫人』のニューロティック・ワルツ」『映像学』2016年, 96巻, p.48-67

【本文】 本論文はヴィンセント・ミネリ監督による1949 年公開のハリウッド映画『ボヴァリー夫人』について論じる。本作は先行研究において、ヒロインであるエマの欲望とその抑圧を中心に論じられてきた。それに対して本論文は、フローベールによる原作小説…

毛塚和宏「個人主義の浸透は恋愛結婚の普及に寄与したか ー選好の進化アプローチによる説明」『社会学評論』2017年, 68巻, 2号, p.194-212

【本文】 本稿の目的は「個人主義の浸透により恋愛結婚が普及した」という個人主義仮説を, フォーマル・アプローチによって検討することで, 新たな理論的説明を提示することである. 個人主義仮説は, 「家」や「分」を重視するような集団主義的な人々は見合い…

馬定延「スクリーンとポストプロダクション:現代美術の映像表現をめぐって」『映像学』2019年, 102巻, p.6-13

【本文】

関口敦仁「“ザイケン”からみる日本の現代美術での映像表現の受容」『映像学』2019年, 102巻, p.14-23

【本文】

平井秀幸「ポスト・リスクモデルの犯罪者処遇へ? (課題研究:犯罪社会学におけるリスク社会論の意義)」『犯罪社会学研究』2016年, 41巻, p.26-46

【本文】 理論犯罪学の伝統的理解では,規律から管理へと犯罪統制トレンドが変化するなかで,リスクは犯罪者処遇ではなく犯罪予防やリスク人口層の管理と結びつくようになっているとされる.しかし,そうした理解は経験的・理論的に見て必ずしも妥当なもので…

田中智仁「万引きの被疑者に対するセレクティブ・サンクション ー文化的側面と保安警備業務に着目した考察」『犯罪社会学研究』2018年, 43巻, p.42-56

【本文】 2010年から全ての万引きが警察へ通報されることになったが,万引き対策には多様な価値観が反映されており,店舗内処理も残存している.本稿の目的は,万引き対策の歴史的変遷を概観し,文化的側面と保安警備業務に着目した上で,万引きに関する有識…

周[イ]生, 小泉國茂「冷蔵庫を事例とした日中間のグローバルリサイクルシステムの環境影響評価」『政策科学』立命館大学政策科学会, 2005年, 13巻, 1号, p.43-52

【本文】 アジアの経済発展と共に貿易構造の多角化が進み、消費国と生産国間の資源循環量が激増している。生産国で生産され、消 費国で廃棄物となった資源が、生産国に循環することによって新たな枯渇性資源採掘が抑制され、資源問題と環境問…

網谷龍介「20世紀ヨーロッパにおける政党デモクラシーの現実モデル ―H. ケルゼンの民主政論を手がかりに―」『年報政治学』2016年, 67巻, 2号, p.78-98

【本文】 本論文は, 議会制デモクラシーをめぐるわれわれの理解について, 歴史的な視点から再検討を行うものである。現在, 民主政の経験的研究においては, 「競争」 を鍵となるメカニズムとするのが通例である。本論文はこのような想定を相対化し, 「競争」 …

阪口祐介「犯罪リスク知覚の規定構造 ー国際比較からみる日本の特殊性」『社会学評論』2008年, 59巻, 3号, p.462-477

【本文】 本稿は,いかなる社会的属性を持つ人びとが犯罪被害のリスクを感じており,それはなぜなのか,について明らかにする.1960年代から欧米ではじまる犯罪不安の実証研究は,女性,高齢者,低階層の人びとが犯罪被害のリスクを感じやすいことを明らかに…

小林麻衣, 堀毛一也, 北村英哉「学業場面における誘惑対処方略の有効性の検討」『心理学研究』2018年, 88巻, 6号, p.525-534

【本文】 This two-part study aimed to examine the effects of temptation coping strategies on self-control when faced with a conflict between academic goals and temptations. The results of Study 1 indicated that the general use of temptatio…

内田遼介, 寺口司, 大工泰裕「運動部活動場面での被体罰経験が体罰への容認的態度に及ぼす影響」『心理学研究』2020年, 91巻, 1号, p.1-11

【本文】 Corporal punishment in the setting of extracurricular school sport activities (bukatsu in Japan) has attracted public attention since 2013. Previous research studies attempted to characterize the actual conditions of corporal puni…

金政祐司, 荒井崇史, 島田貴仁, 石田仁, 山本功「親密な関係破綻後のストーカー的行為のリスク要因に関する尺度作成とその予測力」『心理学研究』2018年, 89巻, 2号, p.160-170

【本文】 This study aimed to reveal the risk factors for a person to perpetrate stalking-like behaviors following the end of a romantic relationship based on personality traits (attachment anxiety and narcissism), the characteristics of a …

巻口勇一郎「復原法を通じた道徳的秩序の再構築 ーデュルケムの法理論を用いて」『社会学評論』2003年, 54巻, 1号, p.16-32

【本文】 本稿では, É.デュルケムが想定する前近代及び近現代社会における法, 道徳の構造や関係性を明確化し, 従来十分に検討されてこなかった彼の法理論の精緻化をはかる.この際, 彼の理論を道徳, 宗教, 法の規範間関係論として再構成するJ.カルボニエの理…