社会

アブラム・デ・スワーン著,大平章訳『殺人区画-大量虐殺の精神性』(2015→2020)

殺人区画:大量虐殺の精神性(叢書・ウニベルシタス) 作者:デ・スワーン,アブラム 法政大学出版局 Amazon 二十世紀、非戦闘員に向けられた集団的暴力は戦争の三倍以上の人命を奪ったと言われる。ホロコーストをひとつの頂点として、ホロドモールやポル・ポト派…

【書評】鈴木謙介「伊藤守編 『コミュニケーション資本主義と〈コモン〉の探求― ポスト・ヒューマン時代のメディア論』」『社会学評論』2020年, 71巻, 1号, p.173-174

【本文】 コミュニケーション資本主義と〈コモン〉の探求: ポスト・ヒューマン時代のメディア論 東京大学出版会 Amazon

【書評】藤田結子「黄順姫著 『身体文化・メディア・象徴的権力――化粧とファッションの社会学』」『社会学評論』2020年, 71巻, 1号, p.166-167

【本文】 身体文化・メディア・象徴的権力:化粧とファッションの社会学 作者:黄 順姫 学文社 Amazon 谷本奈穂『美容整形と化粧の社会学』 美容整形と化粧の社会学 新装版-プラスティックな身体 作者:谷本奈穂 新曜社 Amazon

吹上裕樹「行為者の文化的活動の内実を把握する ―A. エニョンの「愛好家」研究の射程―」『社会学評論』2020年, 71巻, 1号, p.102-118

【本文】 本稿の目的は,近年文化社会学領域において注目されているA. エニョンの社会学の検討を通して,行為者の文化的活動の内実を把握するための方法を探求することである.エニョンは,「愛好家(amateur)」の文化的活動に密着する独自のアプローチを提…

吉村治正「ウェブ調査の結果はなぜ偏るのか ―2つの実験的ウェブ調査から―」『社会学評論』2020年, 71巻, 1号, p.65-83

【本文】 本稿では,ウェブ調査の示す結果の偏りが,インターネットが使えない人が排除される過少網羅のもたらすバイアス・低い回答率のもたらすバイアス・調査対象者の自己選択によるバイアスのいずれに帰されるかを,2 つの実験的ウェブ調査を通じて検証し…

三輪哲, 石田賢示, 下瀬川陽「社会科学におけるインターネット調査の可能性と課題」『社会学評論』2020年, 71巻, 1号, p. 29-49

【本文】 本稿では,社会科学におけるインターネット調査ないしウェブ調査の可能性と課題について考察した.とりわけ,ウェブ調査の意義は何であるか,ウェブ調査のプレゼンスは高まっているのか,ウェブ調査の課題は何であるか,学術研究にウェブ調査データ…

小川勝著『東京オリンピック-「問題」の核心は何か」(2016)

東京オリンピック 「問題」の核心は何か (集英社新書) 作者:小川勝 集英社 Amazon さまざまな「問題」が露呈する、2020年東京オリンピック・パラリンピック。その開催に際して政府が示す「基本方針」は、日本選手に金メダルのノルマを課し、不透明な経済効果…

小坂井敏晶著『増補 責任という虚構』(2008→2020)

増補 責任という虚構 (ちくま学芸文庫) 作者:小坂井敏晶 筑摩書房 Amazon 人間は自由意志を持った主体的存在であり、自己の行為に責任を負う。これが近代を支える人間像だ。しかし、社会心理学や脳科学はこの見方に真っ向から疑問を投げかける。ホロコースト…

梶谷懐,高口康太著『幸福な監視国家・中国 』(2019)

幸福な監視国家・中国 (NHK出版新書) 作者:梶谷 懐,高口 康太 NHK出版 Amazon 習近平体制下で、人々が政府・大企業へと個人情報・行動記録を自ら提供するなど、AI・アルゴリズムを用いた統治が進む「幸福な監視国家」への道をひた走っているかに見える中…

中野敏男著『ヴェーバー入門ー理解社会学の射程』(2020)

ヴェーバー入門 ――理解社会学の射程 (ちくま新書) 作者:中野敏男 筑摩書房 Amazon 社会的行為の動機を理解し、その内面から人間と社会のあり方を考える。これが、近代社会学の祖とされ、社会科学全般に決定的影響を与えたマックス・ヴェーバーの学問の核心に…

【書評】宮原浩二郎「池上賢著『“彼ら” がマンガを語るとき,――メディア経験とアイデンティティの社会学』」『社会学評論』2019年, 70巻, 3号, p.284-285

【本文】

【書評】長谷正人「光岡寿郎・大久保遼編『スクリーン・スタディーズ――デジタル時代の映像/メディア経験』」『社会学評論』2020年, 70巻, 4号, p.413-414

【本文】

佐藤卓己著『テレビ的教養-一億総博知化への系譜』(2008→2019)

テレビ的教養: 一億総博知化への系譜 (岩波現代文庫) 作者:卓己, 佐藤 発売日: 2019/01/17 メディア: 文庫 テレビは本当に「一億総白痴化」をもたらしたのか? それとも,「一億総博知化」をもたらし得るものなのか――.戦前・戦後にまたがる「放送教育運動」…

森真一「心理主義化社会のニヒリズム『社会学評論』2011年, 61巻, 4号, p.404-421

【本文】 本稿の目的は,心理主義化社会とニヒリズムの関係を明らかにすることである.この目的を果たすため,本稿はA. ギデンズの『モダニティと自己アイデンティティ(MSI)』(以下MSIと略す)を心理主義化論として読み,彼が提起する問題を出発点とする…

片桐雅隆, 樫村愛子「「心理学化」社会における社会と心理学/精神分析」『社会学評論』2011年, 61巻, 4号, p.366-385

【本文】 本稿の前半では,心理学化する社会論の前史として,社会学の歴史の中で,社会学と心理学/精神分析との関連を跡づけた.1.1の「創設期の社会学と心理学」では,創設期の社会学の方法の中で,心理学がどのような位置にあったかを明らかにする.1.2の…

池本淳一「武術学校のエスノグラフィー再生産戦略とアイデンティティ構築の視点から」『社会学評論』2013年, 64巻, 2号, p.169-186

【本文】 武術学校とはスポーツ化した「競技武術」の専門課程をもつ中国における私立の体育系学校であり, 1980年代までの間に大学やナショナルチームを中心に発展してきた. 本稿は武術学校における再生産戦略とアイデンティティ構築に着目し, 競技武術の民間…

吉見俊哉著『アフター・カルチュラル・スタディーズ』(2019)

アフター・カルチュラル・スタディーズ 作者:吉見 俊哉 発売日: 2019/07/24 メディア: Kindle版 〈文化〉と〈政治〉をめぐる問いを深化させてきたカルチュラル・スタディーズの大いなる蓄積の後に、どのような批判的な知を構築し直せるのか? そして、新自由…

牧野智和「「自己」のハイブリッドな構成について考える」『ソシオロゴス』2017年, 41号, p.36-57

【pdf】 自己のあり方、その行為者性のあり方に「モノ」はいかに関係するのか。本稿ではアクターネットワーク理論(ANT)と統治性研究を手がかりにして、自己とモノ、人間と非人間の関係性を考察する視点の錬磨を試みるものである。人間と非人間の関係は科学…

ジョナサン・クレーリー著, 石谷治寛訳『24/7 -眠らない社会』(2013=2015)

24/7 :眠らない社会 作者:ジョナサン・クレーリー 発売日: 2015/03/12 メディア: 単行本 資本主義は睡眠を終わらせる。現代社会の「知覚の危機」を考察する長編エッセイ。いまや情報管理社会は、人々の睡眠時間をコントロールするまでに至っている。人々は24…

宮入恭平著『ライブハウス文化論』(2008)

ライブハウス文化論 (青弓社ライブラリー 53) 作者:宮入 恭平 発売日: 2008/05/23 メディア: 単行本 夢を追う若者たちから団塊世代までが集うライブハウス。ロック喫茶・ジャズ喫茶に出自をもち、1960年代にはカウンター・カルチャーを支える一方で、80年代…

鳩飼未緒「日活ロマンポルノと女性観客ー『実録阿部定』が示す親和性」『映像学』2016年, 96巻, p.27-47

【本文】 本稿は日活ロマンポルノの田中登監督作、『実録阿部定』(1975 年)を論じる。異性愛者の男性観客をターゲットに製作され、同時代的にはほぼ男性のみに受容された本作が、想定されていなかった女性観客との親和性を持ち、家父長主義的なジェンダー…

宮入恭平著『ライブカルチャーの教科書ー音楽から読み解く現代社会』(2019)

ライブカルチャーの教科書 音楽から読み解く現代社会 作者:恭平, 宮入 発売日: 2019/07/29 メディア: 単行本 日本の音楽シーンを牽引するライブ文化。その要点を読み解くために「メディア」「産業」「法律」「教育」などの視点を解説したうえで、フェスやレ…

井上宏「大阪の「笑いの文化」について : 大阪人の生活文化と笑い」『フォーラム現代社会学』2006年, 5巻, p.57-68

【本文】 大阪とはどんな街なのか、「文化」の側面から考えるとき、「笑いの文化」を抜きにして大阪を論じることはできない。大阪では、漫才や落語、喜劇などの「笑いの芸能文化」が盛んであるばかりでなくて、大阪人の生活のなかに、暮らしの仕方の中に「笑…

圓田浩二「ポケモンGO大規模イベントで地域興し・観光誘致は可能か? : ポケモンGOの社会学(5) 」『沖縄大学法経学部紀要』no.30, p.25-39

【本文】 本稿ではポケモンGOを利用した「地域興し・観光誘致は可能か?」という問題を考察する。地方自治体は、各地でポケモンGOのもつ知名度とユーザー数の多さを利用して、地域限定短期集中型イベントを行っている。筆者のフィールド調査と、ネットの記事…

吉武理大「離婚の世代間連鎖とそのメカニズム ―格差の再生産の視点から」『社会学評論』2019年, 70巻, 1号, p.27-42

【本文】 米国の家族研究では,親の離婚経験が,子どもの教育達成や社会経済的地位達成の不利,成人期の貧困や格差の再生産につながりうること,子ども自身の離婚という形で離婚の世代間連鎖が生じていることが明らかになっている.日本でも近年離婚を経験す…

鈴木鉄忠「惑星社会における「日常生活の網の目」の探究─“うごきそのものへ”にむけた方法論の検討─」『中央大学社会科学研究所年報』2017年, 21巻, pp.97-116

【本文】 This article tries to elaborate a methodological framework for understanding the potential for social movement in networks of everyday life. Based on the discussion of the “planetary society(” Melucci 1996) ⊖a society completely i…

伊藤守著『情動の社会学-ポストメディア時代における”ミクロ知覚”の探求』(2017)

情動の社会学 ―ポストメディア時代における“ミクロ知覚"の探求― 作者:伊藤守 発売日: 2017/10/07 メディア: 単行本(ソフトカバー) 私たちはなぜ、感情に支配されてしまうのか。多様なコミュニケーションツールがあまねく浸透したポストメディア社会。そこ…

富永健一「産業主義の思想と戦後日本の社会」『社会学評論』2008年, 59巻, 1号, p.75-93

【本文】 1. 産業主義ないし産業社会という語は,サン-シモンが彼の思想のキイ・ワードとして作り出したもので,フランス革命(イギリス産業革命がこれに先行していた)後に建設されるべき,産業に基礎をおいた新しい社会体制を意味した.コントはサン-シモ…

入江由規「「ゲスト」へと変貌したオタクたち : アニメ聖地巡礼者の交流から」『フォーラム現代社会学』2014年, 13巻, p.58-70

【本文】 本稿の目的は、なぜ、アニメやゲーム、コミックの舞台を訪れる「聖地巡礼者」が、これまで「変わり者」と見なされることの多かった、アニメやゲーム、コミックを愛好するオタクであるにもかかわらず、それらに必ずしも関心のある訳ではない、作品の…

鹿島あゆこ「『時事漫画』にみる「サラリーマン」の誕生」『フォーラム現代社会学』2018年, 17巻, p.78-92

【本文】 サラリーマンという言葉の一般への普及は大正期から昭和初期といわれている。本稿の目的は、この普及に一役買ったといわれる『時事漫画』の検討を通じて、当該時期におけるサラリーマンイメージの形成と展開を明らかにすることである。『時事漫画』…