香月孝史著『「アイドル」の読み方 -混乱する「語り」を問う』(2014)

 

アイドルが一過性のブームではなく文化として根づきつつあるいま、アイドルという芸能ジャンルの特性を、「SNSや現場の重視」「アイドルのパーソナリティの開示」「ファンの承認欲求」という観点から分析して、アイドルを語る言葉をバージョンアップする。

はじめに

第1章 アイドルという言葉
 1 「国民的」か「一部の熱狂」か
 2 誰でも語りうるものとしてのアイドル
 3 何がアイドルと呼ばれるか
 4 「アイドル」の不確かさ

第2章 アイドルらしさをめぐって
 1 アイドルの語りやすさ
 2 アイドルの主体
 3 “操り人形”としてのアイドルの歴史
 4 「アイドルになる」を選び取ること
 5 「アイドルらしさ」とは何か

第3章 音楽としての「アイドルらしさ」
 1 “低級”音楽としてのアイドル
 2 アイドルのパーソナリティと音楽性
 3 「アイドルらしからぬ」は更新されるか

第4章 アイドルの「虚」と「実」を問い直す
 1 「饗宴」から考える
 2 アイドルのパーソナリティがコンテンツになること
 3 「表」と「裏」の狭間にあるもの
 4 人格を承認しあうコミュニケーション
 5 ネガティブさを捉え返す契機

第5章 「場」としてのアイドル
 1 本書の要旨――アイドルとは何か
 2 アイドルと恋愛
 3 饗宴としてのアイドル

あとがき