心理

鹿毛雅治著『モチベーションの心理学 -「やる気」と「意欲」のメカニズム』(2022)

モチべーションの心理学 「やる気」と「意欲」のメカニズム (中公新書) 作者:鹿毛雅治 中央公論新社 Amazon 「馬を水辺に連れて行くことはできても、水を飲ませることはできない」。人間の場合はなおさらでやる気がない人にいくら無理強いしても無駄である。…

小塩真司著『「性格が悪い」とはどういうことか ーダークサイドの心理学』(2024)

「性格が悪い」とはどういうことか ――ダークサイドの心理学 (ちくま新書) 作者:小塩真司 筑摩書房 Amazon ダークな性格として、典型的なものは「マキャベリアニズム」「サイコパシー」「ナルシシズム」「サディズム」の四つである。それぞれの特性、測定方法…

デイヴィド・J・ハーグリーヴズ,エイドリアン・C・ノース 編著,磯部二郎他訳『人はなぜ音楽を聴くのか ー音楽の社会心理学』(1997=2004)

人はなぜ音楽を聴くのか: 音楽の社会心理学 東海大学 Amazon 音楽は、人間の生活のなかでさまざまな機能を果たしているが、そのほとんどは本質的に社会的機能である。音楽としての意味がつくられる社会および対人関係について扱った、音楽の社会心理学につい…

村山達也「「好きな人の特別な存在になる」ことの特別さ——相互的な愛の価値について——」『エモーション・スタディーズ』2021 年 6 巻 Si 号 p. 22-30

【リンク】 Although being loved by someone we love is generally acknowledged as having special value, what that value is and from whence it derives remain unclear. As described herein, the author suggests two constituents of the special va…

藤田政博著『バイアスとは何か』(2021)

バイアスとは何か (ちくま新書) 作者:藤田政博 筑摩書房 Amazon 物事を現実とは異なるゆがんだかたちで認識してしまう現象、バイアス。それはなぜ起こるのか、どうすれば避けられるのか。本書では、現実の認知、他者や自己の認知など日常のさまざまな場面で…

森真一著『ほんとはこわい「やさしさ社会」』(2008)

ほんとはこわい「やさしさ社会」 (ちくまプリマー新書) 作者:森 真一 筑摩書房 Amazon 「やさしさ」「楽しさ」が無条件に善いとされ、人間関係のルールである現代社会。それがもたらす「しんどさ」「こわさ」をなくし、もっと気楽に生きるための智恵を探る。…

外山美樹著『勉強する気はなぜ起こらないのか』(2021)

勉強する気はなぜ起こらないのか (ちくまプリマー新書) 作者:外山美樹 筑摩書房 Amazon 怠けたい、相手と比べてしまう、無気力だ…。そうした気持ちを少し変えるためには、心理学の考え方が役に立つ。「やる気」のメカニズムから自分をみつめなおそう。 第1…

ロイ・リチャード・グリンカー著,高橋洋訳『誰も正常ではない-スティグマは作られ、作り変えられる』(2021=2022)

誰も正常ではない――スティグマは作られ、作り変えられる 作者:ロイ・リチャード・グリンカー みすず書房 Amazon 正常・異常をめぐるスティグマは、ただ漫然と生じたものではない。科学や医学はつねに権威をもって「異常」とすべきもののカテゴリーを作りだし…

森真一「心理主義化社会のニヒリズム『社会学評論』2011年, 61巻, 4号, p.404-421

【本文】 本稿の目的は,心理主義化社会とニヒリズムの関係を明らかにすることである.この目的を果たすため,本稿はA. ギデンズの『モダニティと自己アイデンティティ(MSI)』(以下MSIと略す)を心理主義化論として読み,彼が提起する問題を出発点とする…

片桐雅隆, 樫村愛子「「心理学化」社会における社会と心理学/精神分析」『社会学評論』2011年, 61巻, 4号, p.366-385

【本文】 本稿の前半では,心理学化する社会論の前史として,社会学の歴史の中で,社会学と心理学/精神分析との関連を跡づけた.1.1の「創設期の社会学と心理学」では,創設期の社会学の方法の中で,心理学がどのような位置にあったかを明らかにする.1.2の…

小林麻衣, 堀毛一也, 北村英哉「学業場面における誘惑対処方略の有効性の検討」『心理学研究』2018年, 88巻, 6号, p.525-534

【本文】 This two-part study aimed to examine the effects of temptation coping strategies on self-control when faced with a conflict between academic goals and temptations. The results of Study 1 indicated that the general use of temptatio…

内田遼介, 寺口司, 大工泰裕「運動部活動場面での被体罰経験が体罰への容認的態度に及ぼす影響」『心理学研究』2020年, 91巻, 1号, p.1-11

【本文】 Corporal punishment in the setting of extracurricular school sport activities (bukatsu in Japan) has attracted public attention since 2013. Previous research studies attempted to characterize the actual conditions of corporal puni…

金政祐司, 荒井崇史, 島田貴仁, 石田仁, 山本功「親密な関係破綻後のストーカー的行為のリスク要因に関する尺度作成とその予測力」『心理学研究』2018年, 89巻, 2号, p.160-170

【本文】 This study aimed to reveal the risk factors for a person to perpetrate stalking-like behaviors following the end of a romantic relationship based on personality traits (attachment anxiety and narcissism), the characteristics of a …

新美亮輔, 山田真也「顔の魅力が服の魅力評価に与える影響とその性差」『心理学研究』2020年, 91巻, 2号, p.94-104

【本文】 Faces and clothing are clues to interpersonal perception. However, it is not known whether perceptions of faces and clothing are interacting with each other. We examined the effects of facial attractiveness on subjective ratings o…