森真一著『ほんとはこわい「やさしさ社会」』(2008)

 

「やさしさ」「楽しさ」が無条件に善いとされ、人間関係のルールである現代社会。それがもたらす「しんどさ」「こわさ」をなくし、もっと気楽に生きるための智恵を探る。

第1章 やさしさを最優先する社会

 やさしいきびしさ・きびしいやさしさ
 治療としてのやさしさ・予防としてのやさしさ
 実効性のあるルールとしてのやさしさ
第2章 きびしいやさしさの特徴

 敬意の過大評価・修復の過小評価
 対等性の原則
第3章 どうしてやさしさルールはきびしくなったのか?

 人生の自己目的化
 楽しさ至上主義
 能力開発への情熱
 仲間うちでやさしさルールがきびしくなった理由
第4章 やさしさ社会のこわさ

 こわいひとびと
 伝わらないやさしさ
 やさしさとかげぐち
 思いやりの落差拡大と暴力
第5章 気楽なやさしさのすすめ

 家畜をめざすやさしさ社会は、いいものか?
 人生は楽しいことばかりじゃない
 やさしさより、気楽さ・気軽さ
 攻撃の知恵