佐々木健一著『美学への招待 増補版』(2004→2019)

 

二〇世紀の前衛美術は「美しさ」を否定し、藝術を大きく揺さぶった。さらに二〇世紀後半以降、科学技術の発展に伴い、複製がオリジナル以上に影響力を持ち、美術館以外で作品に接することが当たり前になった。本書は、このような変化にさらされる藝術を、私たちが抱く素朴な疑問を手がかりに解きほぐし、美の本質をくみとる「美学入門」である。増補にあたり、第九章「美学の現在」と第一〇章「美の哲学」を書き下ろす。

第1章 美学とは何だったのか
第2章 センスの話
第3章 カタカナのなかの美学
第4章 コピーの藝術
第5章 生のなかの藝術
第6章 藝術の身体性
第7章 しなやかな応答
第8章 あなたは現代派?それとも伝統派?
第9章 美学の現在
第10章 美の哲学