批評

木庭顕著『ポスト戦後日本の知的状況』(2024)

ポスト戦後日本の知的状況 (講談社選書メチエ) 作者:木庭顕 講談社 Amazon 本書は、前著『クリティック再建のために』(講談社選書メチエ)の「姉妹篇」であるとともに「日本篇」と言えるものです。「クリティック」とは何か?――その問いに答える前著は、他…

東浩紀著『セカイからもっと近くに -現実から切り離された文学の諸問題』(2013)

セカイからもっと近くに 現実から切り離された文学の諸問題 作者:東 浩紀 東京創元社 Amazon 想像力と現実が切り離された時代に、文学にはいったい何ができるだろう。ライトノベル・ミステリ・アニメ・SF、異なるジャンルの作家たちは、遠く離れてしまった創…

木庭顕著『クリティック再建のために』(2022)

クリティック再建のために (講談社選書メチエ) 作者:木庭 顕 講談社 Amazon 本書が掲げる「クリティック」は、ふつう「批評」や「批判」という日本語に訳されます。しかし、それらの語では十分に表されない意味が「クリティック」には含まれていることを日本…

丹生谷貴志著『光の国―あるいはvoyage en vain』(1984)

光の国―あるいはvoyage en vain (1984年) (リゾーム群書〈1〉) 作者:丹生谷 貴志 朝日出版社 Amazon I 神・神々・砂の書II 「死」・木星の逃亡者・「光の国」III 砂漠・bêtise・「光の国」あとがき

蓮實重彦著『ゴダール革命〔増補決定版〕』(2005→2023)

ゴダール革命〔増補決定版〕 (ちくま学芸文庫 ハ-1-10) 作者:蓮實 重彦 筑摩書房 Amazon いつ炸裂するかわからない時限爆弾として映画があるとするならば、ジャン=リュック・ゴダールの作品はいかなる条件のもとにそうであるのか、あるいはそうでないのか。…

金井久美子,金井美恵子著『鼎談集 金井姉妹のマッド・パーティーへようこそ』(2021)

鼎談集 金井姉妹のマッド・ティーパ-ティーへようこそ 作者:金井久美子,金井美恵子 中央公論新社 Amazon 蓮實重彦、大岡昇平、西江雅之、篠山紀信ら9人のゲストを迎えてくり広げられる知的興奮に満ちた鼎談集。相手への敬意と、尊敬とちょっぴりの揶揄……。会…

『ユリイカ 2022年9月号』「特集 Jホラーの現在-伝播する映画の恐怖」

ユリイカ2022年9月号 特集=Jホラーの現在 ―伝播する映画の恐怖― 作者:高橋洋,大島清昭,小中千昭,佐々木友輔,田辺青蛙,かぁなっき,寺内康太郎,皆口大地 青土社 Amazon ❖インタビュー恐怖の感覚のありか / 高橋洋 聞き手=宮本法明 ❖どこから来たのか、どこへ…

ニコラ・ブリオー著,武田宙也訳『ラディカント-グローバリゼーションの美学に向けて』(2009=2022)

ラディカント グローバリゼーションの美学に向けて 作者:ニコラ・ブリオー フィルムアート社 Amazon イメージやモノが氾濫し、群島化した世界にふさわしい「オルターモダニティ」とは?翻訳の思考を通して現代の美術批評を素描する。 今日の旅する人(ホモ・ウ…

小泉義之著『あたかも壊れた世界ー批評的、リアリズム的』(2019)

あたかも壊れた世界 ―批評的、リアリズム的― 作者:小泉義之 青土社 Amazon 生や狂気の問題を真正面から見据え、既存の価値観にしばられない思想を展開している著者が、その態度で「作品」と向き合うとき、いったい何が見えるのか。現代を代表する哲学者によ…

北村紗衣著『批評の教室-チョウのように読み、ハチのように書く』(2021)

批評の教室 ──チョウのように読み、ハチのように書く (ちくま新書)作者:北村紗衣筑摩書房Amazon

綿野恵太著『「差別はいけない」とみんないうけれど。』(2019)

「差別はいけない」とみんないうけれど。作者:綿野 恵太平凡社Amazon

千葉雅也,二村ヒトシ,柴田英里著『欲望会議-「超」ポリコレ宣言』(2018)

欲望会議 「超」ポリコレ宣言 (角川学芸出版単行本)作者:千葉 雅也,二村 ヒトシ,柴田 英里KADOKAWAAmazon

ジョルジョ・アガンベン著, 上村忠男訳『実在とは何か-マヨラナの失踪』(2016=2018)

実在とは何か マヨラナの失踪 (講談社選書メチエ) 作者:ジョルジョ・アガンベン 発売日: 2018/07/12 メディア: 単行本 一九三八年三月二六日、イタリアの若き理論物理学者が郵便船ティレニア号に乗船したあと、忽然と姿を消した―。当時三一歳だったエットレ…

松浦寿輝著『エッフェル塔試論』(1995→2000)

エッフェル塔試論 (ちくま学芸文庫) 作者:松浦 寿輝 メディア: 文庫 古典的な「表象」の崩壊に代わって「イメージ」の出現という出来事が成立する時点において、恐らくエッフェル塔とは、西欧の表象空間に起きたこの地の竣工の日付をこの認識論的断層の上に…

蓮實重彥, 柄谷行人著『闘争のエチカ』(1988)

闘争のエチカ (河出文庫―BUNGEI Collection)作者: 蓮實重彦,柄谷行人出版社/メーカー: 河出書房新社発売日: 1994/02メディア: 文庫購入: 1人 クリック: 8回この商品を含むブログ (10件) を見る ポスト・モダンの空間を批判し、現在を超えようとするあらゆる…

東浩紀他著『現代日本の批評 1975-2001』(2017)

現代日本の批評 1975-2001作者: 市川真人,大澤聡,福嶋亮大出版社/メーカー: 講談社発売日: 2017/11/07メディア: 単行本(ソフトカバー)この商品を含むブログ (3件) を見る 批評とはなにか。それは戦後日本固有の病である。“批評史の屈曲点”からどう変容した…