ジョルジョ・アガンベン著, 上村忠男訳『実在とは何か-マヨラナの失踪』(2016=2018)

 

一九三八年三月二六日、イタリアの若き理論物理学者が郵便船ティレニア号に乗船したあと、忽然と姿を消した―。当時三一歳だったエットレ・マヨラナは、順風満帆に見える時期に、なぜ失踪したのか?今日に至るまで真相が明らかになっていないこの事件を思想界の重鎮アガンベンが追求していくスリリングな旅。物理学と社会科学のあいだで「確率」という問題に逢着し、「実在」とは何かを示すための方法を突きとめるとき、謎の失踪事件に驚愕の回答が提示される!

実在とは何か──マヨラナの失踪
エットレ・マヨラナ「物理学と社会科学における統計的法則の価値」
ジェロラモ・カルダーノ『偶然ゲームについての書』
訳者解説
訳者あとがき