社会

小野寺雅彦「「ノる」とはどういうことか —現代若者の「親密圏における連帯」」『年報社会学論集』2013年, 2013巻, 26号, p.51-62

【本文】 In this study, we discuss the nature of the relationship between the intimate sphere of the modern youth of Japan and the communication taking place within this world. Modern youth communicate daily on the basis of joint relations…

宮本直美著『宝塚ファンの社会学 ースターは劇場の外で作られる』(2011)

宝塚ファンの社会学: スターは劇場の外で作られる (青弓社ライブラリー) 作者:宮本 直美 発売日: 2011/03/17 メディア: 単行本 宝塚歌劇のファン同士のいい席をめぐる駆け引きやスター・生徒へのさまざまな距離感を描きながら、非合理に見えるファンの行動が…

角田隆一「記憶メディアとしての写真 ―ロラン・バルトの「プンクトゥム」概念からの展開」『ソシオロゴス』2009年, 33号

【pdf】 本稿は、写真を観るという経験と記憶の関係性について社会学的に考察することを目的としている。そ のために中心的に検討していくのは、ロラン・バルトによる最晩年の写真論『明るい部屋』である。本著作は独自の現象学的方法から写真の経験を取…

齋藤圭介「男性学の生殖論における臨界―再生産責任の帰責主体をめぐる議論を中心に―」『ソシオロゴス』2009年, 33号

【pdf】 本稿は男性学の立場から生殖論を構築するための基礎的視座を提供することを目指す。リベラル・フェミニズムによる生殖論の多くは、生殖を女性の問題として語ってきた。そのため生殖 に関わるアクターは女性一人と考えられ、男性について多くは語…

西原麻里「現代の男性アイドル像と〈恋愛〉/〈絆〉の様相―雑誌分析を通じて」日本マス・コミュニケーション学会, 2014年度春季研究発表会・研究発表論文

【pdf】 本発表では、雑誌『Myojo』の内容分析をもとに、男性アイドルと女性読者の異性愛関係 =〈恋愛〉と男性アイドル同士の関係=〈絆〉の言説について考察する。数量的分析の結果、異性愛に関する言説よりも男性同士の強い友情が頻出し、同性同士…

吉光正絵, 池田太臣, 西原麻里編著『ポスト〈カワイイ〉の文化社会学-女子たちの「新たな楽しみ」を探る』(2017)

ポスト〈カワイイ〉の文化社会学:女子たちの「新たな楽しみ」を探る (叢書・現代社会のフロンティア) 発売日: 2017/04/20 メディア: 単行本 〈カワイイ〉が一般化した時代(=ポスト〈カワイイ〉)の女子文化のあり方を問う。〈カワイイ〉は一見すると古典的…

仲澤眞, 吉田政幸「ファンコミュニティの絆 ープロスポーツにおけるファンコミュニティ・アイデンティフィケーションの先行要因および結果要因の検証」『スポーツマネジメント研究』2015年, 7巻, 1号, p.23-38

【本文】 Although the relationship between a sport team and its fans has been long understood as team identification which is a type of self-team connection, limited attention has been devoted to the idea of communal-team connection (also …

工藤雅人「「服飾雑誌」の歴史的成立 ー1950~60 年代の『装苑』の誌面構成と読者の変容に焦点を当てて」『マス・コミュニケーション研究』2010年, 76巻, p.157-176

【本文】 The purpose of this article is to examine the emergence of fashion magazine(Hukushoku-Zasshi), especially the change from clothing magazin(Hukuso-Zasshi) to fashion magazine. I focus magazine So-en to consider how readers read the…

張瑋容「〈日本〉をめぐるファンタジー ードラマ「おっさんずラブ」の台湾人ファンの言説分析から」『年報カルチュラル・スタディーズ』2019 年, 7巻, p.73-94

【本文】 本論文は1990 年代哈日現象の影響を引き継ぎ、日本の物事への好意的な受容が一般化しつつある現代台湾の文脈の下で、日本のメディアコンテンツの受容から、台湾人視聴者と〈日本〉との関係性を解くことを試みる。具体的には、インターネット掲示板…

佐々木孝侍「雑誌モデル・ファンのエスノグラフィー: 「読書」空間とガールズイベントをめぐる経験から」『マス・コミュニケーション研究』2012年, 81巻, p.163-180

【本文】 In recent years, models on fashion magazines have become highly popular in Japan. Such popularity finds its explanation in the enthusiastic behavior of fans as can be noticed in big fashion events such as "Tokyo Girls Collection".…

打越文弥「夫婦の離婚からみる学歴結合の帰結 ―NFRJ-S01・SSM2015 を用いたイベントヒストリー分析―」『社会学評論』2019年, 70巻, 1号, p.10-26

【本文】 本稿では女性の学歴別にみた離婚行動の違いとそのコーホート間の変化を,配偶者との学歴にもとづく階層結合(学歴結合),とくに女性の高学歴化により増加した妻下降婚と高学歴同類婚の2 つに着目して検討する.既存研究では,その非典型性から妻下…

石川洋行「アイロニーに抗する〈主体〉―松田聖子/中森明菜の文化社会学的考察―」『ソシオロゴス』2015年, 39号

【本文】 本稿は、松田聖子及び中森明菜が直面した主体性の問題に関して、文化社会学的観点からの考察を試 みるものである。松田は記号による意味の失効化と女性の自立という二つの物語を背負い、その人格を 多層化させながら 80 年代を通してそのア…

永田大輔「「代弁者」としてのオタク語り」『ソシオロゴス』2015年, 39号

【pdf】 本稿は、オタクをめぐる言論の中でも「当事者として代弁する」という特異な話法をとる言論に着目 する。通常であれば、代弁者というのは必ずしも当事者性と関連する概念であるとはいえない。しかし、 むしろその短絡が起こることによ…

牧野智和「オフィスデザインにおける人間・非人間の配置 —「クリエイティブなオフィス」の組み立てとその系譜—」『ソシオロゴス』2018年, 42号

【pdf】 近年注目を集める「クリエイティブなオフィス」は、知的創造性に関連する活動(アクティビティ)を誘発する多種多様な仕掛けがそこかしこに埋め込まれ、そのような環境と知的創造に向かう組織のあり方を重ね合わせようとする異種混交的なデザインの…

正木誠子「テレビ視聴に関する諸要因がテレビ番組に対する批判的な態度に与える影響」『マス・コミュニケーション研究』2020年, 96巻, p.83-100

【本文】 竹村朋子(2012)「テレビ番組視聴に関するメディア利用行動と利用動機の検証:テレビを所有しない若者への質的インタビュー調査」『立命館産業社會論集』48(2)

團康晃「学校の中のケータイ小説 : ケータイ小説をめぐる活動と成員カテゴリー化装置」『マス・コミュニケーション研究』2013年, 82巻, p.173-19

【本文】 This paper examines activities related to reading mobile phone novels (Keitai Shosetsu), which became a social phenomenon in the 2000s. Previous literature on readers or the audience of such texts has not focused on the specific l…

池上賢「メディア経験とオーディエンス・アイデンティティ : 語り・パフォーマンス・エスノメソドロジー」『マス・コミュニケーション研究』2014年, 84巻, p. 109-127

【本文】 This paper examines perspectives for studying audiences in the complex media environment in contemporary society. First, I point out the following three changes in the media environment: transition to a ubiquitous society, diversi…

大尾侑子, 鈴木麻記「近年のオーディエンス研究における「アイデンティティ」の位相 : 解釈学的図式に対する批判的視角の可能性と限界」『情報学研究 : 学環 : 東京大学大学院情報学環紀要』2015年, 89巻, p.51-65

【本文】 52「2000年代前後を境に、オー ディエンス研究は、オーディエンスをさまざま な社会的諸関係の交点として描く方向性へとシ フトした。こうした流れは、エスノグラフィッ クな「ファン研究」の動向とも重なりあう」 池上賢, 2014, 「メデ…

大尾侑子「ファン・アイデンティティの宣言に伴うジレンマと処理パターン—ヴィジュアル系ファンへの質的調査をもとに—」『ソシオロゴス』2016年, 40号

【pdf】 本稿は、ファンが自らのファン・アイデンティティを宣言する際に生じるジレンマと、その処理に関 する内在的ロジックを明らかにする試みである。近年、欧米圏のファン研究を中心として、「集団として のファン」から、「ファン個人」の…

中川和亮「イベント研究の方法論的検討」『ソシオロゴス』2017年, 41号

【pdf】 本稿では、イベントに参加したひとびとの経験と日常生活の連続性に焦点をあて、イベント研究の方法論を検討することを目的とする。これまでのイベントを方法論的に検討した研究ではイベントという非日常経験がいかにひとびとの日常生活と連続してい…

永田大輔「ビデオをめぐるメディア経験の多層性」『ソシオロゴス』2018年, 42号

【pdf】 1989年のある事件をきっかけとしてオタクは社会問題化する。事件報道で加害者の自室が取り上げられ、部屋のビデオコレクションがオタクと結び付けられた。その結び付けをめぐる二つの語られ方が存在した。マスメディアが事件の加害者を「オタクの代…

小城英子「ファン心理の構造(1)ファン心理とファン行動の分類」『関西大学大学院人間科学 : 社会学・心理学研究』2004年, 61巻, p.191-205

【本文】

宮風耕治「1980年代ロシアSFファンダムの構造と変動」『スラブ・ユーラシア研究報告集』2008年, 1巻, p.73-95

【本文】 宮風耕治『ロシア・ファンタスチカ(SF)の旅』 ロシア・ファンタスチカ(SF)の旅 (ユーラシア・ブックレット) 作者:宮風 耕治 メディア: 単行本

臺純子, 幸田麻里子, 崔錦珍「日本におけるファン文化・ファン行動研究の動向 : ファンツーリズムの確立に向けて」『立教大学観光学部紀要』2016年, 18巻, p.165 - 173

【本文】 宮風耕治(2008):1980 年代ロシア SF ファンダムの構造と変動,スラブ・ユーラシア研究報告集,1,pp. 73–95.【本文】 辻泉(2001):今日の若者の友人関係における構造,意 味,機能―アイドルのファンを事例として,社会学論考, 22,pp. 81–106…

青山賢治「アメリカン・フロンティアの成立条件 アメリカの消費社会化に関する系譜学的分析」『社会学評論』2013年, 64巻, 4号, p. 679-694

【本文】 本稿は, 消費社会化が起こるための必要条件にかんする分析である. 消費社会化は, 余剰生産力と需要の関係において問題とされるが, それは十分条件ではない. アメリカの場合, 生産力の余剰に先行して, 空間の余剰があったことが記号論的空間の成立を…

西山哲郎「分野別研究動向 (スポーツ)」『社会学評論』2013年, 64巻, 4号, p. 695-710

【本文】 橋本純一,2010,『スポーツ観戦学―熱狂のステージの構造と意味』世界思想社. スポーツ観戦学―熱狂のステージの構造と意味 (世界思想ゼミナール) (SEKAISHISO SEMINAR) 作者:橋本 純一 発売日: 2010/02/16 メディア: 単行本(ソフトカバー) 高橋豪…

西条昇, 木内英太, 植田康孝「アイドルが生息する「現実空間」と「仮想空間」の二重構造〜「キャラクター」と「偶像」の合致と乖離〜」『江戸川大学紀要』2016年, 26巻

【本文】 岡島紳士+岡田康宏[2011]「グループアイドル進化論 アイドル戦国時代がやってきた!」,毎日コミュ ニケーションズ グループアイドル進化論 ~「アイドル戦国時代」がやってきた!~ (マイコミ新書) 作者:岡島 紳士,岡田 康宏 発売日: 20…

松下戦具「広義化した「オタク」の整理 : オタクファッションを考察するために」『大阪樟蔭女子大学研究紀要』2019年, 9巻, p.237 - 242

【本文】

池田太臣「共同体、個人そしてプロデュセイジ : 英語圏におけるファン研究の動向について」『甲南女子大学研究紀要. 人間科学編』2013, 49号, p.107-119

【本文】 115「また,研究者自らが何らかのファンでもある場合 (すなわちアカ-ファンないしスカラーファンである場合)は,さらに注意が必要である。キャサリン・ラ ーセンとリン・ズベルニスが指摘するように,自らの体験にとらわれるあまり…

古川光流, 袁景竜, 陳怡禎, 山崎敬一「大学生のアイドルファンにおける音楽受容の調査」『埼玉大学紀要. 教養学部』2020, 55巻, 2号, p.237-258

【本文】 池田大臣,2013, 「共同体、個人そしてプロデュセイジ――英語圏におけるファン研究の動向について」『甲南女子大学研究紀要. 人間科学編』(49):107-119. 【本文】 辻泉,2012,「『観察者化』するファン~流動化社会への適応形態として:ネット…