限られた時間。たった一度の出会い。特別じゃないわたしたちの、特別な日常。
蟹と、苺と金色の月
桜、生しらす、春の海
雨の映画館、焼き鳥、手をつなぐ
大阪の夜、キス、海老を剝いて
ハートランド、女子旅、富士山
SL列車、永い夜、鹿と目が合う
黒ホッピー、二股、特別じゃない私たち
日曜日のお好み焼き、紅葉、夫婦だった
バーの男女たち、飯田ちゃんの憂鬱
お洒落なカフェ、告白、銀の匙
排水溝、冬の終わり、まっしろ
石垣島、新婚、夢の話をしよう
2016年4月、書評家・翻訳家・SFアンソロジストの大森望を主任講師にむかえて開講した「ゲンロン大森望SF創作講座」。東浩紀、長谷敏司、冲方丁、藤井太洋、宮内悠介、法月綸太郎、新井素子、円城塔、小川一水、山田正紀という第一線の作家陣が、SFとは何か、小説とはいかに書くかを語る豪華講義を採録。各回で実際に与えられた課題と受講生たちの梗概・実作例、付録エッセイ「SF作家になる方法」も収録の超実践的ガイドブック。
SFの書き方 講義篇(ゲンロンSF創作講座へようこそ(大森望)
定義(東浩紀・小浜徹也)
知性(長谷敏司)
構成(冲方丁)
情報(藤井太洋)
梗概・実作講評篇(宮内悠介)
論理(法月綸太郎)
家族(新井素子)
文学(円城塔)
宇宙(小川一水)
神(山田正紀))
SFの書き方 実作篇(二本目のキュウリの謎、あるいはバートレット教授はなぜ時空犯罪者を支持することにしたのか?(崎田和香子)
コランポーの王は死んだ(高木刑))
この本に登場する10名は、年齢は20代から50代まで、80年代のアイドル黄金時代を知るベテランから、AKBでアイドルを知ったばかりの若者まで、既婚者が4人、離婚経験者が1人、子供を持つ人も2人います。本書は地に足の着いた現代のアイドルファンの実態を伝えるルポルタージュであり、10人のアイドルファンそれぞれの視点から見たアイドル文化史であり、また様々なスタイルのファンが自身の楽しみ方を披露する、アイドルの楽しみ方の見本市でもあります。
はじめに
・アイドルのいる暮らし
童貞ゾンビ編「アイドルは距離感のゲーム」
(男性、30代会社員、既婚、子供3人。ファン歴:1990年代から)ガリバー編「いい歌を歌っている子はどこにでもいる」
(男性、20代会社員、未婚、関西在住。ファン歴:2005年から)Indigo編「いつ現場がなくなるかわからない」
(男性、20代会社員、未婚。ファン歴:2010年から)まっぴ〜編「燃えてもいないので、燃え尽きることもない」
(男性、30代会社員、未婚。ファン歴:2006年から)ジェリー編「非現実な存在でいてほしい」
(女性、30代代理店勤務、未婚〈離婚経験有〉。ファン歴:1987年から)ぽこ編「アイドルの趣味もいつまで続くかはわからない」
(男性、30代システムエンジニア、既婚。ファン歴:2007年から)コロラド編「アイドルは嗜好品なので合う合わないがある」
(男性、50代元会社員、未婚。ファン歴:1980年代から)ピストル編「サクセスの道をメンバーと一緒に歩きたい」
(男性、40代職業不詳、未婚。ファン歴:2000年から)イトウ編「アイドルって、本人を知ると曲が変わる」
(男性、30代雑貨店経営、既婚。ファン歴:1980年代から)嶺脇育夫編「ここ10年、これほどおもしろいジャンルはなかった」
(男性、40代タワーレコード社長、既婚。ファン歴:2001年から)附録 ももいろクローバーファン座談会「修学旅行みたいな伝説の5日間」
おわりに
ビヨンセもレディー・ガガもマーク・ザッカーバーグもスティーヴ・ジョブスもだいきらい!21世紀にもっともやってはいけない唯一の大罪を犯してしまったアラフォー女子一名、ツイッターで自衛し、ツイッターで攻撃を仕掛けるが……
インターネットという地獄絵のなかで我々一般庶民はいったい何をさせられているのか。アメリカのウェルベック、現代のヴォネガットなどと評され、現代アメリカ文学において唯一読むに値するとまで言われたネット時代を痛快なまでに風刺する問題作。自費出版からスタートして、『ニューヨーク・タイムス』や『ガーディアン』などで賞賛され、いまのところ12か国で刊行されている異形の国際的ベストセラー、ついに本邦上陸!
19世紀以来、国家は健康と衛生の名のもとに、人々の生死を管理する権力を手にしてきた。批判的学問や社会運動が問題視したこの優生学的思想はしかし、ゲノム学や生殖技術に基づくバイオ資本主義が発展した21世紀の現在、従来の批判には捉えきれない生の新しいかたちを出現させている。フーコー的問題を継承しつつも、病への希望となりうる現代の生政治のリアルな姿を描き出す、社会思想の画期作。
日本語版への序文
謝 辞
序 章
第一章 二十一世紀における生政治
第二章 政治と生
第三章 現れつつある生のかたち?
第四章 遺伝学的リスク
第五章 生物学的市民
第六章 ゲノム医学の時代における人種
第七章 神経化学的自己
第八章 コントロールの生物学
あとがき ソーマ的倫理と生資本の精神監訳者あとがき
文献一覧
人名索引
【本文】
本稿は、西欧における右翼ポピュリスト政党の 「文化的な」 争点への態度を検討する。ノリスとイングルハートによる有力な先行研究 (Pippa Norris and Inglehart 2019) は、「権威主義的なポピュリスト」 の支持拡大は、脱物質主義的な価値観の主流化に対する物質主義者を中心とした 「文化的な反動」 が原因であるとする。そのような理解に従えば、右翼ポピュリスト政党は、同性婚への反対や女性の社会進出への否定的な態度など、「文化的な反動」 にふさわしい主張をしていると考えるのが妥当である。しかし、先行研究は、一部の右翼ポピュリスト政党が必ずしもこうした立場にはないことを指摘している。そこで本稿は、西欧の六つの右翼ポピュリスト政党の文化的な争点への態度について、比較マニフェスト分析を用いて、その 「反動的」 な態度を検討する。分析の結果は、これらの党は、移民への態度などで 「権威主義的」 姿勢を示すものの、社会的な争点については、他の政党類型と比べて、特段 「反動的」 とは呼べないことが明らかになった。こうした知見は、必ずしも直ちに先行研究に修正を強いるものではないものの、現状の議論の枠組みに対して、一定の回答すべき 「謎 (puzzle)」 を提示するものである。