ニコラス・ローズ著, 檜垣立哉監訳, 小倉拓也, 佐古仁志, 山崎吾郎訳『生そのものの政治学―二十一世紀の生物医学, 権力, 主体性』(2007=2014)

 

19世紀以来、国家は健康と衛生の名のもとに、人々の生死を管理する権力を手にしてきた。批判的学問や社会運動が問題視したこの優生学的思想はしかし、ゲノム学や生殖技術に基づくバイオ資本主義が発展した21世紀の現在、従来の批判には捉えきれない生の新しいかたちを出現させている。フーコー的問題を継承しつつも、病への希望となりうる現代の生政治のリアルな姿を描き出す、社会思想の画期作。

日本語版への序文
謝 辞
序 章
第一章 二十一世紀における生政治
第二章 政治と生
第三章 現れつつある生のかたち?
第四章 遺伝学的リスク
第五章 生物学的市民
第六章 ゲノム医学の時代における人種
第七章 神経化学的自己
第八章 コントロールの生物学
あとがき ソーマ的倫理と生資本の精神

監訳者あとがき
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