吉田徹著『アフター・リベラル-怒りと憎悪の政治』(2020)

 

不安な暗い時代を生き抜くための新しい見取図!

オルタナ右翼権威主義の台頭、ヘイトクライム歴史認識問題、テロリズム……
人びとが合理的になり、民族やナショナリズム、人種から解放され、グローバルな社会が実現し、社会の多様性や個人化が到来するはずだった時代に、なぜ怒りや敵意が政治の世界で繰り広げられるのか? 
行き場を失った中間層が疎外感を強め、凶暴になる理由とは。
なぜ有権者は強い指導者を求めるようになったのか。
戦後秩序を形成したリベラリズム崩壊後の「暗い時代」の深淵を、気鋭の研究者が抉り出す。

序章 「政治」はもはや変わりつつある―共同体・権力・争点
第1章 リベラル・デモクラシーの退却―戦後政治の変容
第2章 権威主義政治はなぜ生まれたのか―リベラリズムの隘路
第3章 歴史はなぜ人びとを分断するのか―記憶と忘却
第4章 「ウーバー化」するテロリズム移民問題ヘイトクライム
第5章 アイデンティティ政治の起点とその隘路
終章 何がいけないのか?