『ユリイカ 2015年10月号』「特集=マンガ実写映画の世界」メモ

バクマン。』『新宿スワン』『進撃の巨人』『寄生獣』『俺物語! ! 』『海街diary』・・・マンガ作品の映画化がいままで以上に熱を帯びている。誌面という地平を乗り越え、スクリーンへと移し換えられることで見えてくるマンガの新たな可能性を見出す特集。

■“マンガ×映画”の結節点
バクマン。』と画面の更新 / 大根 仁 聞き手=編集部
モノたちの喧騒の場 マンガの実写化が映画にもたらすもの / 渡邉大輔
「マンガ的」リアリズムとキャラクター そしてもう一つの「映画的手法」について / 三輪健太朗
■生身というペンタッチ
キャラクターの演算 リョーマからアルミンへの試行 / 本郷奏多 聞き手=編集部
虚構の命の作り方 漫画表現論の先端から / 泉 信行
二〇〇二年、『ピンポン』から始まったこと / 藤津亮太
「マンガ」と「映画」と綾野剛の「身体」 「インターフェイスとしての俳優」について考えるためのメモ / 篠儀直子
■マンガに内在するもの
映画は時間を生きる 『るろうに剣心』の革新 / 大友啓史 聞き手=編集部
るろうに剣心』三部作における〈拡散する文化(ダイバージェンスカルチャー)〉 / 石岡良治
「マンガの実写化」と「マンガから生まれた映画」 / 岩下朋世
ヒロインが「敵」になるとき 赤本単行本から別冊付録へのリメイクに見る「映画」らしさ / 森下 達
消費と国籍と様式 小田切
■映画的瞬間の到来、あるいは所与の偶然
隣人を撮る 『翔んだカップル』と『妄想少女オタク系』 / 堀 禎一+やまだないと
大根仁と「映画的」な残余 / 石川義正
他者の物語 堀禎一の高校生三部作について / 伊藤洋司
マンガは映画を拡張する 三池崇史のマンガ映画化についての一考察 / 三浦紗良
映画による聖地巡礼 『海街diary』、『グーグーだって猫である』、『櫻の園』/ 門林岳史
■映写される光の彼方へ
剛田猛男の疾走 / 『俺物語!!』という街並み 河合勇人 聞き手=編集部
「少女マンガ×映画」論 減点法的鑑賞を超えるために / トミヤマユキコ
マンガ・プロジェクション 『忍者武芸帳』と昭和期日本の静止画映写文化 / 鷲谷 花
運動と感情への接近 アニメーション『惡の華』の試み / 石田美紀
■“マンガ×映画”のゆくえ
マンガ×映画カルチャーを知るための解説と作品ガイド / 渡邉大輔
■今月の作品
堺 俊明・鈴木卓哉・真田総子・赤木祐子・サトウアツコ 選=藤井貞和
■われ発見せり
それらしさの構造 / 高田敦史