デヴィッド・ボードウェル, クリスティン・トンプソン著『フィルム・アート -映画芸術入門』(2004=2007)メモ

フィルム・アート―映画芸術入門―

フィルム・アート―映画芸術入門―

この1冊で、きっと映画の見かたが変わる!—— 初期から近年までの世界中の映画を視野におさめ、映画の技法・スタイルを中心に、製作・興行、形式・ジャン ル、批評・歴史にわたる映画芸術のすべてを、多数の図版とともに体系的に解説 したアメリカで最も定評ある映画入門、待望の邦訳。

第Ⅰ部 映画製作、配給、興行
 第1章 映画製作,配給,興行
第Ⅱ部 映画形式
 第2章 映画形式の意味
 第3章 形式上のシステムとしての物語
第Ⅲ部 映画のタイプ
 第4章 映画ジャンル
 第5章 ドキュメンタリー映画、実験映画、アニメーション映画
第Ⅳ部 映画スタイル
 第6章 ショット —— ミザンセン
 第7章 ショット —— 撮影法
 第8章 ショットとショットの関係 —— 編集
 第9章 映画の音
 第10章 形式上のシステムとしてのスタイル
第Ⅴ部 映画の批評分析
 第11章 映画批評 —— 分析例
第Ⅵ部 映画史
 第12章 映画形式と映画史
第Ⅶ部 映画を見るための手引き
 第13章 映画の見方と書き方

p.9 ブラインド・ブッキング=興行者に作品を見せずに強制的に映画を貸し付けること。ブロック・ブッキング=興行者に複数の作品をパッケージにして強制的に貸し付けること。
p.30「セルジオ・レオーネの『ワンス・アポン・ア・タイム・イン・アメリカ』のシーンは、アメリカでの公開に向けて完全に編集し直された。スタンリー・キューブリックの『アイズ・ワイド・シャット』のヨーロッパ向けのプリントは、アメリカ向けよりもヌードが多く見られる」
p.36「ジェーン・カンピオンデイヴィッド・クローネンバーグ、アラン・ルドルフのように、独立系の映画の作り手が知名度の高い監督ということもありうる」
p.36 スタン・ブラッケージ「彼の作品はこれまで作られてきた数々の映画のなかでもっとも端的に個人的な類のものである」『ドッグ・スター・マン』『第23サーム・ブランチ』『窓のしずくと動く赤ん坊』『ザ・リドル・オブ・ルーメン』
p.37 バーバラ・コップル『ハーラン・カウンティ, U.S.A.』ケンタッキーの炭鉱労働者の記録。スト破りの暴力。撮影者に発砲するシーンあり。
p.39「その人が作ったということがわかるような独自の痕跡を作品に残す働き手」「グレッグ・トーランドのような撮影技師、ヘルマン・ワイムのようなセット・デザイナー、イーディス・ヘッドのような衣装監督、ジーン・ケリーのような振付師」