加藤幹郎著『表象と批評 -映画・アニメーション・漫画』(2010)メモ

表象と批評――映画・アニメーション・漫画

表象と批評――映画・アニメーション・漫画

なぜ『レベッカ』の怯える妻は、何度も呆然・自失するのか? ライアン二等兵の「声」は画面のどこから聞こえてくるのか? ヒッチコックスピルバーグエドガー・G・アルマー、イーストウッド新海誠荒木飛呂彦ちばてつや楳図かずおetc. ジャンルを超えて、それぞれの最重要作品を凝視し、その魅力に肉薄する、待望の評論集。漫画論に名高い評論「愛の時間」(1987年)も再録。

 眩暈と落下―ヒッチコックレベッカ』のテクスト分析
第1部
 映画(歴史と物語―スペクタクル映画作家スピルバーグ
 ジャンル、スタジオ、エクスプロイテイション―エドガー・G・アルマー論の余白に
 ジャンルの歴史の終焉―西部の人クリント・イーストウッド
第2部 アニメーション
 風景の実存―新海誠アニメーション映画におけるクラウドスケイプ
第3部 漫画
 法外なもの、不均衡なもの、否定的なもの―マニエリスト漫画作家荒木飛呂彦
 愛の時間―あるいは漫画はいかにして一般的討議を拒絶するのか
 プロミネンス、瞳の爆発―楳図漫画の恐怖の受容と表象