山田幸平編著『現代映画思想論の行方ーベンヤミン, ジョイスから黒澤明, 宮崎駿まで』(2010)

ベンヤミンジョイスから黒澤明宮崎駿まで。映像文化の中心を領する現代映画の世界を、さまざまな視角から分析した論考集。

第1部 理論編
 ベンヤミン小論―理論史の観点から
 映画におけるミニマリズムのための試論 ほか
第2部 日本映画編
 岡本喜八、歩くこと、走ること、転倒すること、そして、食べること
 『東京物語』と「映画の町」尾道―映画と観光と都市のアイデンティティ ほか
第3部 アニメーション映画編
 一九六〇年代の日本アニメーションにおけるリミテッド技法の創造的進化
 セルと3DCG―押井守攻殻機動隊』(一九九五年)と『攻殻機動隊2.0』(二〇〇八年)にみる草薙素子の描写 ほか
第4部 外国語映画編
 ウディ・アレン研究―『アニー・ホール』と『私の中のもうひとりの私』の分析
 一九九〇年代のアメリカ映画における「メロドラマ」の様相―『マディソン郡の橋』と『タイタニック』 ほか
第5部 映画音楽編
 継承された音―日本映画のサウンド化と浪曲トーキーの構造
 映画音楽の二つのスタイル―オリジナル・メイン・テーマと既存曲の活用
身振りと文明―ドストエフスキイの運動イメージについて