北野圭介著『日本映画はアメリカでどう観られてきたか』(2005)

日本映画はアメリカでどう観られてきたか (平凡社新書)

日本映画はアメリカでどう観られてきたか (平凡社新書)

一九五二年にアメリカで公開された『羅生門』は衝撃をもって迎えられたが、その評価の内実は意外と知られていない。黒沢明から溝口健二小津安二郎大島渚伊丹十三宮崎駿まで、戦後の日本映画がアメリカで「いかに受容されたか」を豊富な資料を基に分析する。映画を通して浮かびあがる、異色の「戦後日米文化交流史」。

第1章 「日本映画」の登場
 事件としての『羅生門
 安定していく日本映画の「居場所」
第2章 黒沢、溝口と作家主義批評
 偉大なる「日本映画」
 映画研究の誕生と日本映画
 近代化論のなかの日本、そして日本映画
第3章 西洋を揺るがす日本
 大島渚という騒乱
 小津安二郎はいかに愛されたか
第4章 似たもの同士?異国の神秘?
 伊丹十三スノビズム
 羨望と不安のまなざし
 日本アニメの嵐