自由はどこまで可能か=リバタリアニズム入門 (講談社現代新書)
- 作者: 森村進
- 出版社/メーカー: 講談社
- 発売日: 2001/02/20
- メディア: 新書
- 購入: 18人 クリック: 330回
- この商品を含むブログ (90件) を見る
自己所有権とは何か?「自由と国家」を問い直す注目の思想!
裁判は民営化できる、国債は廃止、課税は最小限に、婚姻制度には法は不要――国家の存在意義を問い直し、真に自由な社会を構想する
第1章 リバタリアニズムとは何か?
第2章 リバタリアンな権利
第3章 権利の救済と裁判
第4章 政府と社会と経済
第5章 家族と親子
第6章 財政政策、あるいはその不存在
第7章 自生的秩序と計画
第8章 批判と疑問
p.66 立岩真也『私的所有論』への批判。自分の身体画への自己所有を否定する立岩への反論。
「立岩は、人が自分の制御・操作しない部分を残そうとするのは、「それは全く単純な理由からで、他者があることは快楽だと考えるからである」と主張する。
しかしこれは人身所有権を否定する論拠としては全く不十分なものである。人は確かに自分が制御できない、立岩のいう「他者」が存在することを欲するだろう。しかし自分自身の中に求めるまでもなく、自分以外の人々も、世界の無数の物質も、すでにして「他者」である。全世界が自分にとって制御可能になってしまったら快楽がなくなるなどというのは、杞憂の極みである。世界は自分の自由にならない「他者」で満ちているから、せめて自分の身体くらいは自分の自由にしたいと欲するのが人情であって、たいていの人は自分の身体をコントロールできないことを喜んだりはしない」 人情?……^^;
p.14