- 作者: 稲葉振一郎
- 出版社/メーカー: NTT出版
- 発売日: 2006/03/28
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モダンとポストモダンを通過した私たちにとって、「リアリティ」「公共性」とは何か? 東浩紀の動物化論、大塚英志の物語消費論を導きの糸として、文学、SF、萌え、そしてアレントやデリダも参照して、時代の「お約束」について考える。
目次
第一章 ポストモダンとは何(だったの)か
第二章 物体の解体と消費
第三章 「リアリズム」と「お約束」
第四章 表現における「公共性」
第五章 テーマパーク化する世界
第六章 人口環境と≪現実世界≫
第七章 「動物化」論の着地点
第八章 等質空間からの脱出
あとがき
p.8 「モダン」の多義性
- 作者: マティカリネスク,Matei Calinescu,富山英俊,栂正行
- 出版社/メーカー: せりか書房
- 発売日: 1995/09
- メディア: 単行本
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奇妙な廃墟―フランスにおける反近代主義の系譜とコラボラトゥール (ちくま学芸文庫)
- 作者: 福田和也
- 出版社/メーカー: 筑摩書房
- 発売日: 2002/08
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p.59「むしろ普通に考えれば、SFの主題は「異世界」よりも「異常な事件」です。ただしその異常性が、人間的、人間関係の水準にではなく、世界の基本構造の水準における異常性であwる、というところがミソです」。推理小説は人間的な水準でかいけつするが、SFは異世界の現実とは異なる法則性に還元する。
p.64
- 作者: ツヴェタントドロフ,Tzvetan Todorov,三好郁朗
- 出版社/メーカー: 東京創元社
- 発売日: 1999/09/16
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p.70 ヴォネガット
p.71 サミュエル・レイ・ディレーニイ
p.72
- 作者: マリー=ロールライアン,Marie‐Laure Ryan,岩松正洋
- 出版社/メーカー: 水声社
- 発売日: 2006/01
- メディア: 単行本
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- 作者: 三浦俊彦
- 出版社/メーカー: 勁草書房
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- 作者: 岡田暁生
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- 作者: ラインハルトコゼレック,村上隆夫
- 出版社/メーカー: 未来社
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- 作者: 大塚英志
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- 発売日: 2005/12
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p.215
- 作者: 平田オリザ
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p.221「先に見たデリダ・東と永井との対比と似通った違いが、東と大塚のあいだに成り立っているのではないでしょうか。永井にとって「汚名にまみれた人々」は認識不可能で、それゆえ彼らについて描写し記述することも不可能ですが、それについて思考することはまったく可能であり、そうした人々が存在していたことについては疑いを入れません。「汚名にまみれた人々」は永井にとっては「幽霊」ではないのです。それと同時に、「アトムの命題」を戦後まんが史に見いだした大塚にとっては、「語りえぬもの」、例えば手塚の戦争体験や、それこそ東が見いだしたソルジェニーツィンの「確率」経験は、その核心について認識することはできず、したがってそれ自体を描写することはできないが、しかしそれについて考えることはでき、それが存在していたことはまったく疑いの余地がないのです」