斎藤美奈子著『日本の同時代小説』(2018)

 

日本の同時代小説 (岩波新書)

日本の同時代小説 (岩波新書)

 

 メディア環境の急速な進化,世界情勢の転変,格差社会の深刻化,そして戦争に大震災──.創作の足元にある社会が激変を重ねたこの50年.「大文字の文学の終焉」が言われる中にも,新しい小説は常に書き続けられてきた! 今改めて振り返る時,そこにはどんな軌跡が浮かぶのか? ついに成る,私たちの「同時代の文学史」.

はじめに

1 一九六〇年代 知識人の凋落
2 一九七〇年代 記録文学の時代
3 一九八〇年代 遊園地化する純文学
4 一九九〇年代 女性作家の台頭
5 二〇〇〇年代 戦争と格差社会
6 二〇一〇年代 ディストピアを超えて

あとがき

本書に登場する主な作家
主な参考文献

 

50 山崎朋子『サンダカン八番娼館』

 54 佐木隆三復讐するは我にあり

復讐するは我にあり 上 (講談社文庫 さ 7-1)

復讐するは我にあり 上 (講談社文庫 さ 7-1)

 

 68 大岡昇平『レイテ戦記』

レイテ戦記(一) (中公文庫 お 2-13)

レイテ戦記(一) (中公文庫 お 2-13)

 

 68 大西巨人神聖喜劇

神聖喜劇〈第1巻〉 (光文社文庫)

神聖喜劇〈第1巻〉 (光文社文庫)

 

 71 五木寛之青春の門

青春の門(第一部)筑豊篇(講談社文庫)

青春の門(第一部)筑豊篇(講談社文庫)

 

 72 井上ひさし『青葉繁れる』

新装版 青葉繁れる (文春文庫)

新装版 青葉繁れる (文春文庫)

 

 74 中上健次『岬』『枯木灘

岬 (文春文庫 な 4-1)

岬 (文春文庫 な 4-1)

 
枯木灘 (河出文庫)

枯木灘 (河出文庫)

 

 75 村上龍限りなく透明に近いブルー』 

新装版 限りなく透明に近いブルー (講談社文庫)

新装版 限りなく透明に近いブルー (講談社文庫)

 

 76 三田誠広『僕って何』(1977)

僕って何 (河出文庫)

僕って何 (河出文庫)

 

 83 金井美恵子『愛の生活』(1967)

愛の生活・森のメリュジーヌ (講談社文芸文庫)

愛の生活・森のメリュジーヌ (講談社文芸文庫)

 

 84 見延典子『もう頬づえはつかない』(1978)

もう頬づえはつかない (講談社文庫)

もう頬づえはつかない (講談社文庫)

 

 85 埴谷雄高『死霊』

死霊(1) (講談社文芸文庫)

死霊(1) (講談社文芸文庫)

 

 92 島田雅彦『優しいサヨクのための嬉遊曲』(1983)

優しいサヨクのための嬉遊曲 (新潮文庫)

優しいサヨクのための嬉遊曲 (新潮文庫)

 

94 片岡義男『スローなブギにしてくれ』(1976)

 95 村上龍コインロッカー・ベイビーズ』 (1980)

新装版 コインロッカー・ベイビーズ (講談社文庫)

新装版 コインロッカー・ベイビーズ (講談社文庫)

 

 99 大江健三郎万延元年のフットボール』(1967)

万延元年のフットボール (講談社文芸文庫)

万延元年のフットボール (講談社文芸文庫)

 

 100 『同時代ゲーム』(1979)

同時代ゲーム (新潮文庫)

同時代ゲーム (新潮文庫)

 

 101 井上ひさし吉里吉里人』(1981)

吉里吉里人(上) (新潮文庫)

吉里吉里人(上) (新潮文庫)

 

 102 丸谷才一『裏声で歌へ君が代』(1983)

裏声で歌へ君が代 (新潮文庫)

裏声で歌へ君が代 (新潮文庫)

 

 110 小林恭二『ゼウスガーデン衰亡史』(1987)

ゼウスガーデン衰亡史 (ハルキ文庫)

ゼウスガーデン衰亡史 (ハルキ文庫)

 

 112 橋本治桃尻娘』(1978)

桃尻娘 (ポプラ文庫)

桃尻娘 (ポプラ文庫)

 

 113 堀田あけみ『1980 アイコ 16歳』(1981)

1980アイコ十六歳 (河出文庫)

1980アイコ十六歳 (河出文庫)

 

 123 古井由吉『円陣を組む女たち』(1970)

円陣を組む女たち (中公文庫 A 25)

円陣を組む女たち (中公文庫 A 25)

 

 『槿』(1983)

槿 (講談社文芸文庫)

槿 (講談社文芸文庫)

 

 126 山口百恵『蒼い時』(1981)

蒼い時 文庫編集部 (集英社文庫)

蒼い時 文庫編集部 (集英社文庫)

 

128 小林信彦ちはやふる奥の細道』(1983)

ちはやふる奥の細道 (新潮文庫)

ちはやふる奥の細道 (新潮文庫)

 

 129 酒見健一『後宮小説』(1989)

後宮小説 (新潮文庫)

後宮小説 (新潮文庫)

 

 134 笙野頼子『なにもしてない』(1991)

なにもしてない (講談社文庫)

なにもしてない (講談社文庫)

 

 148 佐藤亜紀『戦争の法』(1992)

戦争の法 (伽鹿舎QUINOAZ)

戦争の法 (伽鹿舎QUINOAZ)

 

 149 金井美恵子『恋愛太平記』(1995)

恋愛太平記 1 (集英社文庫)

恋愛太平記 1 (集英社文庫)

 

 155 保坂和志『プレーンソング』(1990)

プレーンソング (中公文庫)

プレーンソング (中公文庫)

 

162 矢作俊彦『あ・じゃ・ぱん』 

あ・じゃ・ぱん!(上) (角川文庫)

あ・じゃ・ぱん!(上) (角川文庫)

 

 186 佐藤友哉『灰色のダイエットコカコーラ』(2007)

251 星野智幸『呪文』(2015) 

呪文 (河出文庫)

呪文 (河出文庫)

 

 253 島田雅彦『虚人の星』(2015)

虚人の星 (講談社文庫)

虚人の星 (講談社文庫)

 

 

 

パオロ・マッツァリーノ著『反社会学講座』(2004→2007)

 

反社会学講座 (ちくま文庫)

反社会学講座 (ちくま文庫)

 

 少年の凶悪犯罪は減ってるし、少子化になっても日本の社会はなんともない。昔の日本人はちっとも勤勉じゃなかったし、日本のお役人はふれあいが大好きだ…社会学を超えた「反社会学」で見れば、世の中はこんなにおもしろい!学問とエンターテインメントとお笑いを融合させ、業界を震撼させた奇書が、増補文庫版となって再登場。

なぜ社会学はだめなのか
キレやすいのは誰だ
満足ですかー!
パラサイトシングルが日本を救う
公平な社会を作るバカ息子(娘も)
日本人は勤勉ではない
続・日本人は勤勉ではない
フリーターのおかげなのです
ひきこもりのためのビジネスマナー講座
ふれあい大国ニッポン〔ほか〕

 

中野正大, 宝月誠編著『シカゴ学派の社会学』(2003)

 

シカゴ学派の社会学 (SEKAISHISO SEMINAR)

シカゴ学派の社会学 (SEKAISHISO SEMINAR)

 

 近年注目されているシカゴ学派の魅力や、そもそもシカゴ学派とは何かなど、社会学のあらゆる領域をカバーするシカゴ学派社会学の全貌をわかりやすく解説し、社会学の魅力を再発見する。

第1部 シカゴ学派社会学

 シカゴ学派とは
 シカゴ学派の形成
 シカゴ学派の確立
第2部 研究領域―人と作品

 エスニシティ―移民と人種
 都市生活―その光と影
 非行と犯罪 ほか
第3部 シカゴ学派現代社会学―シカゴ・ルネッサンスへ向けて

 第二次シカゴ学派
 シカゴ学派と外部世界

 Anderson『ホーボー』

ホーボー―ホームレスの人たちの社会学 (上) (シカゴ都市社会学古典シリーズ (No.3))

ホーボー―ホームレスの人たちの社会学 (上) (シカゴ都市社会学古典シリーズ (No.3))

 

 ハイナー『ホテル・ライフ』

ホテル・ライフ (シカゴ都市社会学古典シリーズ)

ホテル・ライフ (シカゴ都市社会学古典シリーズ)

  • 作者: ノーマン・S.ハイナー,吉原直樹,Norman S. Hayner,田嶋淳子
  • 出版社/メーカー: ハーベスト社
  • 発売日: 1997/08
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 クレッシー『タクシーダンス・ホール』

タクシーダンス・ホール:商業的娯楽と都市生活に関する社会学的研究 (シカゴ都市社会学古典シリーズNo.4)

タクシーダンス・ホール:商業的娯楽と都市生活に関する社会学的研究 (シカゴ都市社会学古典シリーズNo.4)

  • 作者: ポール・G・クレッシー,奥田道大,吉原直樹,桑原司,石沢真貴,寺岡伸悟,高橋早苗,奥田憲昭,和泉浩
  • 出版社/メーカー: ハーベスト社
  • 発売日: 2017/10/26
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ショウ『ジャック・ローラー―ある非行少年自身の物語』 

ジャック・ローラー―ある非行少年自身の物語

ジャック・ローラー―ある非行少年自身の物語

 

 ブルーマー『シンボリック相互作用論―パースペクティヴと方法』

シンボリック相互作用論―パースペクティヴと方法 (Keisoコミュニケーション)

シンボリック相互作用論―パースペクティヴと方法 (Keisoコミュニケーション)

 

 

ヤーコプ・ブルクハルト著, 新井靖一役『世界史的考察』(1872→1978=2009)

 

世界史的考察 (ちくま学芸文庫)

世界史的考察 (ちくま学芸文庫)

 

1868‐72年、著者がスイスのバーゼル大学で行った講義は伝説となった。普仏戦争などの大国間紛争が起こりナショナリズムが台頭する中、著者は西欧の政治的状況を俯瞰し、国家、宗教そしてヨーロッパの伝統文化について根本的考察を展開、また同時に権力の持つ悪や、自然諸科学の進歩への不信、人間生活における利便性が孕む危険など、世界が抱える不安定要素をいち早く指摘した。この講義に基づく本書は、来るべき世紀の社会的危機と頽廃の予兆を察知して警鐘を鳴らした、古典的名著。ブルクハルト翻訳の第一人者の新訳により、19世紀の香り高い文明論が現代に蘇る。

第1章 序論

第2章 三つの潜在力について
第3章 相互に制約を受けている六つの状態についての考察
第4章 歴史における危機
第5章 個人と普遍(歴史における偉大さ)
第6章 世界史における幸と不幸について 

 

吉村萬壱著『クチュクチュバーン』(2002)

 

クチュクチュバーン

クチュクチュバーン

 

蜘蛛女、巨女、シマウマ男、犬人間…意味あんのかよ、こんな世界!第92回文学界新人賞受賞作。

クチュクチュバーン
人間離れ

 

岸政彦, 北田暁大, 筒井淳也, 稲葉振一郎著『社会学はどこから来てどこへ行くのか』(2018)

 

社会学はどこから来てどこへ行くのか

社会学はどこから来てどこへ行くのか

 

地道な社会調査の労苦と豊穣さ、学史・理論研究の凄み、そして研究者から見た現代社会の問題点とその理解経路について、侃々諤々の議論をそのまま1冊に収録した数年間におよぶ白熱の対話記録。社会学の到達点と展望を楽しみながら読み、考え、そして共有してほしい。

はじめに
第1章 社会学はどこから来てどこへ行くのか
第2章 社会学は何に悩み、何を伝えたいのか
第3章 社会学は何をすべきで、何ができるのか
第4章 質的調査と量的調査は対話可能か
第5章 フェイクニュースに騙されないための《社会調査》のすすめ
第6章 社会学の仕事の実際
第7章 データの正しさと〈相場感〉
第8章 再び、社会学はどこから来てどこへ行くのか
索 引

 

安井豊作著『シネ砦炎上す』(2011)

 

シネ砦 炎上す

シネ砦 炎上す

 

青山真治黒沢清、佐藤真、塩田明彦、篠崎誠、諏訪敦彦高橋洋万田邦敏・・・・・世界に飛翔した日本の世紀末映画の作り手たちに大きな影響を及ぼした批評家にして影の仕掛け人。その25年間にわたる全評論を網羅したこの大冊こそ、未知の映画と批評の姿をかいまみさせる大いなる道しるべである。
蓮實重彦柄谷行人らの〈現代思想〉と映画を架橋して「ゴダールの宇宙」「キャメロンの時代」といった独自の概念を創造して映画の語り方の土台をつくった思想家にしてプロデューサーの全貌がここに。 

序章 砦と映画

Ⅰ ゴダールの宇宙
 ⅰ あるものはある
 ⅱ ゴダール的問題とはなにか
 ⅲ シネマと資本
Ⅱ アメリカのシネマと構造
 ⅰ 「亡霊」としての50年代
 ⅱ 「暗さ」の映画史
 ⅲ キャメロンの時代
 ⅳ 黒人映画は不気味につまらない
Ⅲ ヨーロッパからの脱出は不可能である
 ⅰ ヨーロッパとはなにか
 ⅱ 表象空間をめぐる闘争と哀歌
 ⅲ アキ・カウリスマキ田中小実昌の哲学
Ⅳ 日本映画の「日本」はうっとうしい
 ⅰ シネクラブ時代
 ⅱ 日本映画の「黒と青」は「日本」映画を撮らない
 ⅲ 「哀れで美しい日本」映画
Ⅴ スローなロックでいこう
 ⅰ ヴィム・ヴェンダースの感動の映画たち
 ⅱ 3枚のアメリカのLP
 ⅲ エルヴィス・プレスリーは映画が好きだった
終章 アメリカ映画の現在 黒沢清との対話
主要人名索引
映画題名索引