ロラン・バルト著『明るい部屋―写真についての覚書』(1980=1985, 新装版1997)

明るい部屋―写真についての覚書

明るい部屋―写真についての覚書

現象学的な方法によって、写真の本質・ノエマ(それはかつてあった)を明証しようとした写真論。私事について語ることの少なかったバルトが、直接的に母の死について触れると同時に、写真の核心に迫った彼のイメージ論の決算。

「写真」の特殊性
分類しがたい「写真」
出発点としての感動
「撮影者」、「幻像」、「観客」
撮影される人
「観客」―その無秩序な好み
冒険としての「写真」
鷹揚な現象学
二重性
「ストゥディウム」と「プンクトゥム
「ストゥディウム」
知らせること
描くこと〔ほか〕