クロード・E・シャノン,ワレン・ウィーバー著,植松友彦訳『通信の数学的理論』(1949→1998=2009)

 

21世紀に入ってさらなる広がりを見せる情報化社会への道は、クロード・シャノンが大戦直後に発表した一本の論文から始まった―本書はその「通信の数学的理論」に、ウィーバーの解説文を付して刊行されたものである。“ビット”による情報の単位の定義やエントロピーを用いた情報量の計算、さらには“情報源符号化定理”や“標本化定理”など、数々の画期的な洞察はまさに今日の情報通信を基礎付けるものであり、先端技術が当面する問題を解決するためのヒントにもなるだろう。「およそ“情報”を主題とするすべての研究分野に光明をもたらす」と評されるシャノンの不朽の研究が新訳で甦る。

通信の数学的理論への最近の貢献 ワレン・ウィーバー

通信の数学的理論 クロード・E.シャノン

 離散的無雑音システム
 雑音のある離散的通信路
 連続情報
 連続通信路
 連続情報源のレート

31「熱力学的アンサンブルについて述べるのと同様に、情報源についても、「この状況はとても整然としていて、乱雑さの程度や選択の自由度が大きいことによって特徴づけられるのではない。つまり、情報量(またはエントロピー)は小さい」ということができる」「これこそが、通信理論のより一般的な意義を示す重要な側面なのである」