2013年,「子どもの貧困対策法」が成立した.教育,医療,保育,生活.政策課題が多々ある中で,プライオリティは何か? 現金給付,現物給付,それぞれの利点と欠点は? 国内外の貧困研究のこれまでの知見と洞察を総動員して,政策の優先順位と子どもの貧困指標の考え方を整理する.社会政策論入門としても最適な一冊.
はじめに
第1章 子どもの貧困の現状
1 どれほどの子どもが貧困なのか
2 貧困が子どもに及ぼす影響
3 貧困の社会的コスト
4 景気回復は貧困対策となり得るか第2章 要因は何か
1 連鎖の経路
2 どの経路が重要なのか
3 経路研究を政策につなげるために第3章 政策を選択する
1 政策の選択肢
2 政策の効果を測る
3 政策の収益性を見る
4 日本への示唆第4章 対象者を選定する
1 普遍主義と選別主義
2 的を絞る
3 年齢を絞る
4 タ-ゲティングの罠第5章 現金給付を考える
1 「現金給付 対 現物給付」論争
2 現金給付の利点/現物給付の利点
3 現金給付の現状
4 現金給付の設計オプション第6章 現物(サ-ビス)給付を考える
1 子どもへの支援
2 親への支援第7章 教育と就労
1 教育費の問題
2 学力格差の縮小
3 学校生活への包摂
4 教育のセ-フティネットの強化
5 教育から就労への移行支援
6 子どもと接する大人たちへの教育・支援終章 政策目標としての子どもの貧困削減
1 子どもの貧困対策法
2 子どもの貧困を測る
3 優先順位
4 さいごに
あとがき
主要引用・参考文献
参考資料 子どもの貧困対策の推進に関する法律