山崎朋子著『サンダカン八番娼館』(1975→2008)

 

新装版 サンダカン八番娼館 (文春文庫)

新装版 サンダカン八番娼館 (文春文庫)

 

 かつて"からゆきさん"と呼ばれた女性たちがいたーー。歴史に埋もれた女性たちの声を刻みこむ「底辺女性史」の名著、新装決定版! 「からゆきさんと呼ばれる海外売春婦についての研究とも紀行ともつかないこの書物は、わたしが、この老からゆきさんと三週間あまりひとつ家に生活した記録であり、ふたりの偶然のめぐり逢いが決定的な契機となっている」(プロローグより)
“からゆきさん"―ー戦前の日本で十歳に満たない少女たちが海外に身を売られ、南方の娼館で働かされていた。そうした女性たちの過酷な生活と無惨な境涯を、天草で出会ったおサキさんから詳細に聞き取り綴った、底辺女性史の名著新装版。東南アジアに散った女性たちの足跡をたどるルポルタージュ『サンダカンの墓』も収録
大宅壮一ノンフィクション賞受賞作

サンダカン八番娼館(底辺女性史へのプロローグ
偶然の邂逅―天草への最初の旅
二度めの旅へのためらい
おサキさんとの生活 ほか)
サンダカンの墓(サンダカンの墓
シンガポール花街の跡
平田ユキ女のこと
小川芙美の行方 ほか)