北田暁大『〈意味〉への抗い―メディエーションの文化政治学』(2004)メモ

■内容
マクルーハンベンヤミンキットラールーマンの再評価から「方法としてのメディア論」を模索するとともに、戦前期の日本映画からJポップの歌詞にいたる具体例を通してメディアの不透明な「媒介作用」の実相に迫る。

■目次
Introduction メディア論の/という賭金

第1部 メディエーションの理論
第1章 観察者としての受け手
第2章 〈意味〉への抗い――中井正一の「媒介」概念をめぐって
第3章 ヴァルター・ベンヤミン 反メディア論的省察――「メディア論」の文体をめぐって
第4章 リアリティ・ワールドへようこそ――リアリティ・テレビの現実性
第5章 RE-PLICATION複製――レプリカはアウラの衣を折り畳み、喪失の夢を見る

第2部 メディエーションの現場
第6章 ポピュラー音楽にとって歌詞とは何か――歌詞をめぐる言説の修辞/政治学
第7章 引用学――リファーする/されることの社会学
第8章 〈キノ・グラース〉の政治学――日本-戦前映画における身体・知・権力
第9章 声の消長――徳川夢声からトーキーへ