森山至貴著『「ゲイコミュニティ」の社会学』(2012)

 

「ゲイコミュニティ」の社会学

「ゲイコミュニティ」の社会学

 

ゲイ男性・バイセクシュアル男性のつながりは、なぜ時に息苦しくもあるのか。差別論に還元されないマイノリティ論の次の一手を示す。

もうひとつの「生きづらさ」を社会学する
第1部 つながりの編成

 ゲイ男性のつながりを「歴史化」する
 二種類のつながり
 ゲイコミュニティという思想
第2部 つながりの隘路

 つながりの禁欲化―カミングアウト論の分析から
 ライフスタイルという問題―雑誌『Badi』の分析から
第3部 つながりの技法

 立ち上がる「わたしたち」
 技法としての「性的差異」
「わたしたち」でいることの困難と技法

59, 61 高橋 『感情と行為―社会学的感情論の試み』『社会学講義―感情論の視点』『行為論的思考―体験選択と社会学』「社会→感情」より「感情→社会」

社会学講義―感情論の視点

社会学講義―感情論の視点

 
感情と行為―社会学的感情論の試み

感情と行為―社会学的感情論の試み

 
行為論的思考―体験選択と社会学 (叢書・現代社会のフロンティア)

行為論的思考―体験選択と社会学 (叢書・現代社会のフロンティア)

 

 62 崎山『「心の時代」と自己―感情社会学の視座』

「心の時代」と自己―感情社会学の視座

「心の時代」と自己―感情社会学の視座

 

 62 山田「近代的恋愛の不安定性」『恋愛と性愛』

恋愛と性愛 (シリーズ比較家族第2期)

恋愛と性愛 (シリーズ比較家族第2期)

 

 

稲葉振一郎著『社会学入門-〈多元化する時代〉をどう捉えるか』(2009)

 

社会学入門 〈多元化する時代〉をどう捉えるか (NHKブックス)

社会学入門 〈多元化する時代〉をどう捉えるか (NHKブックス)

 

格差や家族問題から国際紛争まで何でも扱う社会学。では、その根本に流れる問題意識とはどのようなものか?「無意識」の発見に象徴される、近代の理性的人間観の崩壊を踏まえ、人々が無自覚にもつ価値観と、社会形成とを関連づけて捉える視点だ。以上の見立ての下、デュルケムやウェーバーらを考察するとともに、他の諸学問との比較を通して、社会学の輪郭を描き出す。パーソンズ以降、社会学の中心理論の不在が続く現状を捉え直し、ダイナミックに変容する現代社会を分析する上での、社会学の新たな可能性をも探る。

はじめに
Ⅰ 社会学の理論はどのようなものか
第1講 理論はなぜ必要か──共通理論なき社会学
第2講 「モデル」とは何か──合理的主体モデルの考察
第3講 方法論的全体主義というアプローチ
第4講 社会学は何を対象にするか──「形式」への着目

Ⅱ 社会学はいかに成立したのか──近代の自己意識の再検討
第5講 社会学前史(1)──近代社会科学の誕生
第6講 社会学前史(2)──進化論と比較文明史のインパク
第7講 モダニズムの精神──前衛芸術は何を変えたか
第8講 学問におけるモダニズム
第9講 デュルケムによる近代の反省──意味の喪失への眼差し
第10講 ウェーバーマルクス主義

Ⅲ 〈多元化する時代〉と社会学
第11講 危機についての学問
第12講 二〇世紀後半以降の理論社会学──パーソンズフーコー構築主義
最終講 社会学の可能性──格差・差別・ナショナリズム

付録 初学者のための読書案内
主要人物年表
あとがき

 岡田『西洋音楽史

西洋音楽史―「クラシック」の黄昏 (中公新書)

西洋音楽史―「クラシック」の黄昏 (中公新書)

 

伊勢田『哲学思考トレーニング』

哲学思考トレーニング (ちくま新書 (545))

哲学思考トレーニング (ちくま新書 (545))

 

 飯田『ダメな議論』

ダメな議論―論理思考で見抜く (ちくま新書)

ダメな議論―論理思考で見抜く (ちくま新書)

 

 野村『社会学感覚』

社会学感覚

社会学感覚

 

 【リンク

 山田『政策評価の技法』

政策評価の技法

政策評価の技法

 

 マッツァリーノ『反社会学講座

反社会学講座 (ちくま文庫)

反社会学講座 (ちくま文庫)

 

 梶井, 松井『ミクロ経済学 戦略的アプローチ』

ミクロ経済学 戦略的アプローチ

ミクロ経済学 戦略的アプローチ

 

 筒井『制度と再帰性社会学』 

制度と再帰性の社会学 (リベラ・シリーズ (8))

制度と再帰性の社会学 (リベラ・シリーズ (8))

 

 戸田山『知識の哲学』

知識の哲学 (哲学教科書シリーズ)

知識の哲学 (哲学教科書シリーズ)

 

 ゴフマン『儀礼としての相互行為』

儀礼としての相互行為―対面行動の社会学 (叢書・ウニベルシタス)

儀礼としての相互行為―対面行動の社会学 (叢書・ウニベルシタス)

 

 『スティグマ社会学

スティグマの社会学―烙印を押されたアイデンティティ

スティグマの社会学―烙印を押されたアイデンティティ

 

 西坂『分散する身体』

分散する身体―エスノメソドロジー的相互行為分析の展開

分散する身体―エスノメソドロジー的相互行為分析の展開

 

スペルベル『表象は感染する』

表象は感染する―文化への自然主義的アプローチ

表象は感染する―文化への自然主義的アプローチ

 

イアン・ハッキング著, 渡辺博訳『表現と介入-科学哲学入門』(1983=1986→2015)

 

表現と介入: 科学哲学入門 (ちくま学芸文庫)

表現と介入: 科学哲学入門 (ちくま学芸文庫)

 

 電子、電磁場、クォーク―科学が扱うこれらの対象は、直接見ることも触ることもできない。にもかかわらず、それらは「存在する」といえるのか。それとも人間が世界を解釈するためにつくりだした道具立てにすぎないのか。科学によって、人間は真理へと近づくことができるのか?本書は、実験という営みのなかで操作・介入できる対象は存在するという観点を打ち出し、科学の本質をめぐる論争をまったく新たなステージへと導いた。科学哲学史を総ざらいしつつ、明快な筆致で問題の核心へと迫る。

第1部 表現すること

 科学的実在論とは何か
 基礎単位となることと原因となること
 実証主義
 プラグマティズム
 共約不可能性
 指示
 内在的実在論
 真理の代用となるもの
第2部 介入すること

 実験
 観察
 顕微鏡
 思弁、計算、モデル、近似
 現象の創造
 測定
 ベーコン的主題
 実験活動と科学的実在論

訳者あとがき

解説 『表現と介入』のどこがスゴイのか(戸田山和久

 

大澤聡編著『1990年代論』(2017)

 

1990年代論 (河出ブックス)

1990年代論 (河出ブックス)

 

 
総括されない未決の問題として繰り返し浮上してくる1990年代。
私たちの社会と文化はいまだに「90年代的なもの」を引きずり続けている。
いったいあの時代とはなんだったのか——
政治や社会、運動、宗教から、マンガやアニメ、ゲーム、音楽にいたるまで、
20のジャンルの論考/エッセイを、
70年代以降生まれの気鋭の論者たちが寄稿。
総論的な共同討議、インタビュー、ブックガイド、年表も付す。

死なない九〇年代の歴史化へ――序文にかえて(大澤 聡)

[共同討議]東 浩紀 × 速水健朗 × 大澤 聡 一九九〇年代日本の諸問題

part.A 社会問題編
A-01[社会] 仁平典宏 終わらざる「社会」の選択――「一九九〇年代」の散乱と回帰
A-02[政治] 吉田 徹 「敵対の政治」と「忖度の政治」の源流――獲得された手段、失われた目的
A-03[労働] 阿部真大 安定からやりがいへ――「やりがい搾取」のタネは九〇年代にまかれた
A-04[家族] 水無田気流 「平凡」と「普通」が乖離した時代
A-05[運動] 雨宮処凛 リスカバンギャで右翼な青春
A-06[心理] 松本卓也ゼロ年代」の序章としての九〇年代の「心理」
A-07[宗教] 大田俊寛 ニューエイジ思想の幻惑と幻滅――私の精神遍歴
A-08[科学] 水出幸輝 震える、あの頃の夢
A-09[情報] 飯田 豊 インターネット前夜――情報化の〈触媒〉としての都市
A-10[思想] 大澤 聡 のっぺりした肯定性――「喪の時代」前夜の理論たち

[インタビューA]田原総一朗 『朝生』の時代 (聞き手 大澤 聡)

part.B 文化状況編
B-01[アニメ] 石岡良治 一九九〇年代アニメ、複数形の記述で
B-02[映像] 渡邉大輔 「ポスト日本映画」の起源としての九〇年代
B-03[ゲーム] さやわか 排除のゲーム史
B-04[テレビ] 近藤正高 フロンティアとしての深夜帯
B-05[マンガ/女性編] 五所純子 「すべての仕事は売春である」に匹敵する一行を思いつかなかった
B-06[マンガ/男性編] 杉田俊介 それから、私たちは「導なき道」を歩いてきたのか
B-07[アート] 黒瀬陽平 九〇年代アートにとって「情報化」とはなんだったのか
B-08[ファッション] 蘆田裕史 情報化するファッションデザイン
B-09[音楽] 吉田雅史 翻訳から仮装へ――「系」をめぐる九〇年代音楽論
B-10[小説] 江南亜美子 九〇年代に花開いた作家たち

[インタビューB]宮台真司 共通前提が崩壊した時代に (聞き手 大澤 聡)

〝90年代特集〟ガイド30――メタ1990年代論(大澤 聡)
年表[1989-2000年]

木下康仁著『グラウンデッド・セオリー論』(2014)

 

グラウンデッド・セオリー・アプローチの実践―質的研究への誘い

グラウンデッド・セオリー・アプローチの実践―質的研究への誘い

 

グラウンデッド・セオリーを検証する決定版、ついに刊行!
さまざまな分野で注目を集めるGTA、キーワードは「知の実践」。

序章

第一章 グラウンデッド・セオリーとその時代
1 アメリ社会学躍動の時代(1960~1970年代)とグラウンデッド・セオリー
2 オリジナル版GTAの誕生
3 質的研究の領域化とGTA

第二章 GTAタイプ別コーディング方法の比較
1 オリジナル版GTAにおける理論とは
2 質的データの一般的なコーディング方法
3 オリジナル版におけるコーディング方法
4 グレーザー版GTAのコーディング方法
5 ストラウス版GTAのコーディング方法
6 ストラウス・コービン版GTAのコーディング方法
7 チャマーズ版GTAのコーディング方法
8 M-GTAにおけるコーディング方法

第三章 質的研究評価の4類型
(1)概念-指示モデル
(2)質的研究の4類型
(3)解釈共同体という考えの活用

 アボット社会学科と社会学

社会学科と社会学―シカゴ社会学百年の真相 (ネオ・シカゴ都市社会学シリーズ 2)

社会学科と社会学―シカゴ社会学百年の真相 (ネオ・シカゴ都市社会学シリーズ 2)

 

アンダーソン, グーリシャン『協働するナラティヴ』

協働するナラティヴ──グーリシャンとアンダーソンによる論文「言語システムとしてのヒューマンシステム」

協働するナラティヴ──グーリシャンとアンダーソンによる論文「言語システムとしてのヒューマンシステム」

  • 作者: ハーレーンアンダーソン,ハロルドグーリシャン,野村直樹,Harlene Anderson,Harold Goolishian
  • 出版社/メーカー: 遠見書房
  • 発売日: 2013/07/23
  • メディア: 単行本(ソフトカバー)
  • この商品を含むブログを見る
 

Barney, Strauss『死のアウェアネス理論と看護』

 

死のアウェアネス理論と看護―死の認識と終末期ケア

死のアウェアネス理論と看護―死の認識と終末期ケア

 

吉田幸治「PLバーガー「現実の社会的構成」論における 問題性と可能性」『立命館産業社会論集』第37巻第4号, 2002

pdf

195「バーガーは自らの初期的取り組みにおいて、当時の理論的パラダイムである機能主義理理論に対抗すべく、人間の主体的側面に注目した社会学を構想していた」

196「(ミルズやグールドナーの社会学は)ともにパーソンズ批判を展開しつつ、日常的な現実を生きる人間への洞察、及びその生活領域と科学領域のつながりを問題化する視覚を提示した。そしてその一潮流にあるのが、現象学的社会学である、バーガーはこの中に位置付けられる」

バーガー『社会学への招待』

社会学への招待 (ちくま学芸文庫)

社会学への招待 (ちくま学芸文庫)