稲葉振一郎著『社会学入門-〈多元化する時代〉をどう捉えるか』(2009)

 

社会学入門 〈多元化する時代〉をどう捉えるか (NHKブックス)

社会学入門 〈多元化する時代〉をどう捉えるか (NHKブックス)

 

格差や家族問題から国際紛争まで何でも扱う社会学。では、その根本に流れる問題意識とはどのようなものか?「無意識」の発見に象徴される、近代の理性的人間観の崩壊を踏まえ、人々が無自覚にもつ価値観と、社会形成とを関連づけて捉える視点だ。以上の見立ての下、デュルケムやウェーバーらを考察するとともに、他の諸学問との比較を通して、社会学の輪郭を描き出す。パーソンズ以降、社会学の中心理論の不在が続く現状を捉え直し、ダイナミックに変容する現代社会を分析する上での、社会学の新たな可能性をも探る。

はじめに
Ⅰ 社会学の理論はどのようなものか
第1講 理論はなぜ必要か──共通理論なき社会学
第2講 「モデル」とは何か──合理的主体モデルの考察
第3講 方法論的全体主義というアプローチ
第4講 社会学は何を対象にするか──「形式」への着目

Ⅱ 社会学はいかに成立したのか──近代の自己意識の再検討
第5講 社会学前史(1)──近代社会科学の誕生
第6講 社会学前史(2)──進化論と比較文明史のインパク
第7講 モダニズムの精神──前衛芸術は何を変えたか
第8講 学問におけるモダニズム
第9講 デュルケムによる近代の反省──意味の喪失への眼差し
第10講 ウェーバーマルクス主義

Ⅲ 〈多元化する時代〉と社会学
第11講 危機についての学問
第12講 二〇世紀後半以降の理論社会学──パーソンズフーコー構築主義
最終講 社会学の可能性──格差・差別・ナショナリズム

付録 初学者のための読書案内
主要人物年表
あとがき

 岡田『西洋音楽史

西洋音楽史―「クラシック」の黄昏 (中公新書)

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伊勢田『哲学思考トレーニング』

哲学思考トレーニング (ちくま新書 (545))

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 飯田『ダメな議論』

ダメな議論―論理思考で見抜く (ちくま新書)

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 野村『社会学感覚』

社会学感覚

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 【リンク

 山田『政策評価の技法』

政策評価の技法

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 マッツァリーノ『反社会学講座

反社会学講座 (ちくま文庫)

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 梶井, 松井『ミクロ経済学 戦略的アプローチ』

ミクロ経済学 戦略的アプローチ

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 筒井『制度と再帰性社会学』 

制度と再帰性の社会学 (リベラ・シリーズ (8))

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 戸田山『知識の哲学』

知識の哲学 (哲学教科書シリーズ)

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 ゴフマン『儀礼としての相互行為』

儀礼としての相互行為―対面行動の社会学 (叢書・ウニベルシタス)

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 『スティグマ社会学

スティグマの社会学―烙印を押されたアイデンティティ

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 西坂『分散する身体』

分散する身体―エスノメソドロジー的相互行為分析の展開

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スペルベル『表象は感染する』

表象は感染する―文化への自然主義的アプローチ

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