濱野ちひろ著『聖なるズー』(2019)

 

犬や馬をパートナーとする動物性愛者「ズー」。性暴力に苦しんだ経験を持つ著者は、彼らと寝食をともにしながら、人間にとって愛とは何か、暴力とは何か、考察を重ねる。そして、戸惑いつつ、希望のかけらを見出していく―。2019年第17回開高健ノンフィクション賞受賞。

プロローグ
第一章 人間と動物のアンモラル
第二章 ズーたちの日々
第三章 動物からの誘い
第四章 禁じられた欲望
第五章 わかち合われる秘密
第六章 ロマンティックなズーたち
エピローグ
あとがき

 

岡田温司著『映画と黙示録』(2019)

 

〈もしもこの世界に終わりがあるとしたら、それはいつごろどんな風にやってくるのだろうか。それを克明かつ想像力豊かに記したのが、紀元後一世紀の末に書かれたとされる『ヨハネの黙示録』である。西洋においてこの本は、今日に至るまで、宗教はもとより、思想や芸術のみならず、政治や社会全般にいたるまで計り知れない影響力をもってきた。(…)神が死んだとされる現代においても、黙示録的な想像力がとりわけ映画において脈々と生きつづけているとするなら、それは、映画というメディウム——「霊媒」という意味もある——そのものが、一種の世俗化された「宗教」に他ならないからである。映画とは、儀礼と物語と美学の三つが出会う場なのだ。〉

核による人類滅亡、宇宙戦争、他者としての宇宙人(異星人)の表象、救われる者と救われない者、9・11という虚実の転倒と終末映画、そして、コンピューターやロボット、AIに支配される社会…。ホラー、パニック、アクション、戦争、SF、ミステリー、フィルム・ノワールなど、約250作を取り上げ、原典があらわすイメージ・思想と今日の私たちとの影響関係を解き明かす、西洋美術史・思想史家の面目躍如たる一冊。
「起こりうること」「間近に迫っていること」にとらわれて生きる私たち人間は、黙示録的な世界の鑑賞を欲しているのだろうか?

ブロム/カーティス/モース/ワトキンス/ロンム/ワイズ/ホークス/シーゲル/ベルイマン/マルケル/ゴダールパゾリーニタルコフスキー/ベーラ/フライシャー/トランブル/ヴェンダース/ハネケ/キャメロン/ボイル/フォン・トリアー/バートン/レスター/マーフィー/カーペンター/ヒューズ兄弟/シャマラン/イニャリトゥ/ブロムカンプ/エドワーズ/ゴラック/ヴィルヌーヴ

序、あるいは世界に終わりは来るのか
第I章 核のアポカリプス
第II章 天使か悪魔か——エイリアンの正体
第III章 テイク・シェルター——現代のノアの箱舟
第IV章 9・11 ビフォー/アフター
第V章 終末を笑い飛ばせ——風刺とパロディ
第VI章 名監督たちのアポカリプス
おわりに

『ボディ・スナッチャー

福田和也,島田雅彦著『世紀末新マンザイ-パンク右翼vs. サヨク青二才』(1998)

 

「パンク右翼」福田と「サヨク青二才」島田。当代きっての評論家と小説家が、社会・政治・経済・文学・芸術・家政と様々な角度から世紀末日本の実情をユーモアを交え鋭く分析する。

1 階層性の再興は可能か
2 エロスの行方
3 20世紀芸術の運命
4 逸脱する家政
5 世紀末のナショナリズム
6 性悪ゆえの性善

 

6151,中野晴代,もろんのん著『インスタグラム商品写真の撮り方ガイド』(2019)

 

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1 売れる商品写真の組み立て方(最初に考えるべき5つのステップ;売れる商品写真について考える ほか)

2 商品撮影の基本を知る(商品撮影で揃えたい基本の機材と正しい使い方;カメラ設定の基本を知る ほか)

3 パソコンで商品写真を美しく仕上げる(RAW現像の基本操作を知る;逆光のシーンをやわらかく仕上げる ほか);4 被写体別商品撮影テクニック(雑貨;アクセサリー ほか);5 スマホで商品写真を美しく仕上げる(デフォルトのカメラアプリで仕上げる;複数のアプリで写真を仕上げる ほか)