松本卓也著『創造と狂気の歴史-プラトンからドゥルーズまで』(2019)

 

創造と狂気の歴史 プラトンからドゥルーズまで (講談社選書メチエ)

創造と狂気の歴史 プラトンからドゥルーズまで (講談社選書メチエ)

 

「創造」と「狂気」には切っても切れない深い結びつきがある──ビジネスの世界でも知られるこの問題は、実に2500年にも及ぶ壮大な歴史をもっている。プラトンアリストテレスに始まり、デカルト、カント、ヘーゲルを経て、ラカンデリダドゥルーズまで。未曾有の思想史を大胆に、そして明快に描いていく本書は、気鋭の著者がついに解き放つ「主著」の名にふさわしい1冊である。まさに待望の書がここに堂々完成!

 はじめに──創造と狂気は紙一重
第1章 「創造と狂気」の関係を問う
第2章 プラトン──神的狂気と創造
第3章 アリストテレス──メランコリーと創造
第4章 フィチーノデューラー──怠惰からメランコリーへ
第5章 デカルト──狂気に取り憑かれた哲学
第6章 カント──狂気を隔離する哲学
第7章 ヘーゲル──狂気を乗り越える哲学
第8章 ヘルダーリン──ついに統合失調症が現れる
第9章 ハイデガー──詩の否定神学
第10章 ラカン──「詩の否定神学」の構造論化
第11章 ラプランシュとフーコー──ヘルダーリンと父の問題
第12章 アルトーデリダ──病跡学の脱構築
第13章 ドゥルーズ──「詩の否定神学」からの逃走
おわりに──「創造と狂気」はどこへ向かうのか?

参考文献
初出一覧
あとがき