吉田民人編『社会学の理論でとく現代のしくみ』(1991)

 

社会学の理論でとく現代のしくみ

社会学の理論でとく現代のしくみ

 

現代のしくみを「謎とき」したいモティーフでつらぬかれた論集。人々が日常興味をもったり、疑問をいだいている社会現象-町内会、新興宗教、選挙、家族らしさ、などなど17の事柄を理論社会学の眼でとらえて、その根源にせまっている。

Ⅰ  わたしとあなた
第1章  登校拒否――誰が「病気」を「治す」のか; 石川 洋明
第2章  家族らしさ――なぜ家庭内離婚は「離婚」なのか; 坂本 佳鶴恵
第3章  私の構成――他者と私はどんなネットワークをつくっているか; 木村 洋二

Ⅱ  伝統と近代のはざま
第4章  結婚式――なぜ披露宴はハデハデか; 志田 基与師
第5章  町内会――なぜ全戸加入が原則なのか; 玉野 和志

Ⅲ  彼岸をみつめる
第6章  新新宗教――なぜ若者は宗教へ走るのか; 芳賀 学
第7章  死の位相――信仰は医療に優越するか; 市野川 容孝

Ⅳ  組織のなかのわれわれ
第8章  組織アイデンティティ――帰属意識はどう変わってきているか; 山田 真茂留
第9章  組織の世界――公式組織とは何か; 奥山 敏雄

Ⅴ  新しさという環境
第10章 都市文化――なぜ都市はつねに「新しい」のか; 松本 康
第11章 自己表現――近代的表現様式はいかに変貌したか; 桜井 洋
第12章 情報化――情報革命は何を生むか; 川崎 賢一

Ⅵ  誰が社会の主人か
第13章 選挙――勝ち負けを決めるのは何か; 宮野勝
第14章 社会紛争――なぜ原子力をめぐる合意形成は困難か; 長谷川 公一

Ⅶ  世界はどこへ向かっているのか
第15章 権力――何が東欧改革を可能にしたか; 宮台 真司
第16章 近代の行方――資本主義が近代を変容させるとは; 正村 俊之
第17章 女性史と近代――フェミニズムはどうとらえてきたか; 上野 千鶴子