小田中直樹著『歴史学ってなんだ?』(2004)

歴史学ってなんだ? (PHP新書)

歴史学ってなんだ? (PHP新書)

歴史は何のために学ばなければならないのか?そもそも、社会や個人の役に立つのだろうか?年号ばかり羅列する歴史教科書への疑念。一方で相対主義構造主義は、“歴史学の使命は終わった”とばかりに批判を浴びせる。しかし歴史学には、コミュニケーション改善のツールや、常識を覆す魅力的な「知の技法」が隠されていたのだ!歴史小説と歴史書のちがいや従軍慰安婦論争などを例に、日常に根ざした存在意義を模索する。歴史家たちの仕事場を覗き「使える教養」の可能性を探る、素人のための歴史学入門講座。

序章 悩める歴史学
 「パパ、歴史は何の役に立つの」
 シーン1・ある高校の教室で ほか
第1章 史実を明らかにできるか
 歴史書と歴史小説
 「大きな物語」は消滅したか ほか
第2章 歴史学は社会の役に立つか
 従軍慰安婦論争と歴史学
 歴史学の社会的な有用性
第3章 歴史家は何をしているか
 高校世界史の教科書を読みなおす
 日本の歴史学の戦後史 ほか
終章 歴史学の枠組みを考える
 「物語と記憶」という枠組み
 「通常科学」とは何か ほか

44 石母田『歴史と民族の発見』(1952) 遠山他『昭和史』

昭和史 新版 (岩波新書)

昭和史 新版 (岩波新書)

54 苅谷『大衆教育社会のゆくえ』66 フェーブル『歴史のための闘い』
歴史のための闘い (平凡社ライブラリー)

歴史のための闘い (平凡社ライブラリー)

74 佐々木『科学論入門』
科学論入門 (岩波新書)

科学論入門 (岩波新書)

78 小田中『歴史学アポリア
歴史学のアポリア―ヨーロッパ近代社会史再読

歴史学のアポリア―ヨーロッパ近代社会史再読

113 網野『日本社会の歴史』
日本社会の歴史〈上〉 (岩波新書)

日本社会の歴史〈上〉 (岩波新書)

116 安丸『日本の近代化と民衆思想』
日本の近代化と民衆思想 (平凡社ライブラリー)

日本の近代化と民衆思想 (平凡社ライブラリー)

164 渓内『現代史を学ぶ』
現代史を学ぶ (岩波新書 新赤版 (394))

現代史を学ぶ (岩波新書 新赤版 (394))

168 網野『無縁・公界・楽』, 川北『路地裏の大英帝国』, 角山『茶の世界史』
路地裏の大英帝国―イギリス都市生活史

路地裏の大英帝国―イギリス都市生活史

茶の世界史―緑茶の文化と紅茶の社会 (中公新書 (596))

茶の世界史―緑茶の文化と紅茶の社会 (中公新書 (596))

171 御厨『オーラル・ヒストリー』
オーラル・ヒストリー―現代史のための口述記録 (中公新書)

オーラル・ヒストリー―現代史のための口述記録 (中公新書)

173 池上『動物裁判
動物裁判 (講談社現代新書)

動物裁判 (講談社現代新書)

174 デーヴィス『帰ってきたマルタン・ゲール』
帰ってきたマルタン・ゲール―16世紀フランスのにせ亭主騒動 (平凡社ライブラリー)

帰ってきたマルタン・ゲール―16世紀フランスのにせ亭主騒動 (平凡社ライブラリー)

175 若桑『イメージを読む』『絵画を読む』
イメージを読む (ちくま学芸文庫)

イメージを読む (ちくま学芸文庫)

絵画を読む イコノロジー入門 (NHKブックス)

絵画を読む イコノロジー入門 (NHKブックス)

177 良知『青きドナウの乱痴気』
青きドナウの乱痴気―ウィーン1848年 (平凡社ライブラリー)

青きドナウの乱痴気―ウィーン1848年 (平凡社ライブラリー)

184 ノラ編『記憶の場』
記憶の場―フランス国民意識の文化=社会史〈第1巻〉対立

記憶の場―フランス国民意識の文化=社会史〈第1巻〉対立