市田良彦, 王寺賢太編著『現代思想と政治―資本主義・精神分析・哲学』(2016)

フーコードゥルーズアルチュセールラカン現代思想たちは、政治をどう思考したか?そこで政治は、どのようなものとしてとらえられたか?そのとき思想はどんな意味で現代であるか?政治/哲学/資本主義/闘争/主体/精神分析/政治…拡散しつつ円環を形作る、18人による根底的な論究

市田良彦現代思想と政治をめぐる序」(終わりから始める/「社会」でもなく「倫理」でもなく/「政治」が消える?/分岐点としての「六八年五月」あるいは「すべては政治である」/「主体」が廃位される?/三つの環――〈政治哲学〉〈マルクス主義〉〈精神分析〉)
▽第一部・政治/哲学 小泉義之ドゥルーズガタリにおける政治と哲学」
王寺賢太マキァヴェッリとポスト六八年の政治的〈構成〉の諸問題」
▽佐藤淳二「『ルソー問題』から初期マルクスへ――疎外の論理をめぐって」
▽上田和彦「モーリス・ブランショの『政治参加』(一九五八―一九六八年)」
▽箱田徹「ミシェル・フーコーの内戦論――市民社会戦争と歴史の真理ゲーム」
▽布施哲「俗物に唾することさえなく――フーコーシュトラウス原理主義
▽第二部・資本/闘争 長崎浩「六八年のなにが政治思想を促したか」
▽沖公祐「マルクス主義における再生産論的転回」
佐藤隆「債権債務関係と商品交換――あるいは市場における権力の生成」
中村勝己「オペライズモの光芒――トロンティの社会的工場論と<政治>」
廣瀬純「情勢の下で思考する――アントニオ・ネグリと『六八年の哲学』」
長原豊「流れと捕獲の普遍史のために――三位一体と常駐し睥睨する<一者>」
▽第三部・主体/精神分析 中山昭彦「ヴァルター・ベンヤミン、暴力―力と歴史哲学」
▽佐藤嘉幸「分裂分析と新たな主体性の生産――ガタリ『アンチ・オイディプス草稿』を読む」
松本潤一郎「矛盾は失効したのか――思考の政治的時効」
▽上尾真道「六八年のプシポリティーク――フランス精神分析運動の一場面についての史的考察」
立木康介ラカンの六八年五月――精神分析の『政治の季節』」

市田論文

アルチュセール ある連結の哲学

アルチュセール ある連結の哲学

16 王寺賢太小泉義之長原豊『債務共和国の終焉 わたしたちはいつから奴隷になったのか』18 リュック ボルタンスキー , エヴ シャペロ『資本主義の新たな精神』
資本主義の新たな精神 上

資本主義の新たな精神 上

  • 作者: リュックボルタンスキー,エヴシャペロ,三浦直希,海老塚明,川野英二,白鳥義彦,須田文明,立見淳哉
  • 出版社/メーカー:カニシヤ出版
  • 発売日: 2013/08/12
  • メディア: 単行本
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22 市田良彦存在論的政治 反乱・主体化・階級闘争
存在論的政治: 反乱・主体化・階級闘争

存在論的政治: 反乱・主体化・階級闘争

25 フーコーにおける「政治」と「統治性」の対立
26「「全員を個別的に」管理しようとする「統治性」と、たった一つの要求を掲げることですべてを要求する「政治」とでは、矛盾を展開する仕方が逆である」
31 市田良彦『革命論 マルチチュードの政治哲学序説』47「「すべては政治的である」を限定しようとしてきたバディウランシエール
48 G・ドゥルーズ, F・ガタリ『哲学とは何か』
哲学とは何か (河出文庫)

哲学とは何か (河出文庫)

49 宇野重規『政治哲学へ』●佐藤論文
150, 158 長崎『革命の哲学』『共同体の救済と病理』
革命の哲学――1968叛乱への胎動

革命の哲学――1968叛乱への胎動

共同体の救済と病理

共同体の救済と病理

●布施論文
224, 247 マイアー『シュミットとシュトラウス
シュミットとシュトラウス―政治神学と政治哲学との対話 (りぶらりあ選書)

シュミットとシュトラウス―政治神学と政治哲学との対話 (りぶらりあ選書)

●廣瀬論文
367 ジジェク, バディウ共産主義の理念』
共産主義の理念

共産主義の理念

●長原論文
長原『ヤサグレたちの街頭』
ヤサグレたちの街頭: 瑕疵存在の政治経済学批判 序説

ヤサグレたちの街頭: 瑕疵存在の政治経済学批判 序説

●立木論文
575, 606, 2「バルトは66年の『批評と真実』においてすでにピカールを打ちのめしていたのであり、西川が正確を期して補足しているとおり、「作者の死」はむしろピカールとの論争での「最後の止めを刺す」一撃だったと言ってよい」
西川『パリ五月革命 私論』

パリ五月革命 私論?転換点としての68年 (平凡社新書595)

パリ五月革命 私論?転換点としての68年 (平凡社新書595)

591 パス闘争
612「京大人文研は、60年代末から70年代にかけて共同研究に集った河野健二、阪上孝、西川長夫、今村仁司といった人々が、当時の「新左翼」の政治路線の模索のなかでルイ・アルチュセールのしごとを積極的に導入し、日本のアカデミズムにおける「現代思想」受容に先鞭をつけた場所でもあった」
616 天皇制の隠語, すが秀実