稲葉振一郎著『政治の理論−リベラルな共和主義のために』(2017)

政治の理論 (中公叢書)

政治の理論 (中公叢書)

民主主義と自由主義は両立するのか。現代政治学の焦点の一つから、今日的な「政治」の意味が浮かび上がる。すべてが「資本」として流動化していく世界で、いかに資本主義と折り合いをつけ、どのように公共世界と私有財産を構築・維持していくか。これが「リベラルな共和主義」にとっての基本課題である。本書では、考察に必要な概念や論点に、歴史的・理論的な吟味を加える。まずは、フーコーアレントの理論を足がかりに、そして、経済学、社会学の最新の知見を踏まえながら、実感の伴う政治の理解を目指す。

第1章 政治権力はどのように経験されるか
第2章 アレントの両義性
第3章 フーコーにとっての政治・権力・統治
第4章 自由とは何を意味するのか
第5章 市場と参加者のアイデンティティ
第6章 信用取引に潜在する破壊性
第7章 「市民」の普遍化
第8章 リベラルな共和主義と宗教
第9章 リベラルな共和主義の可能性
第10章 政治の場

58 山口『ファシズム』既読

ファシズム (岩波現代文庫)

ファシズム (岩波現代文庫)

84 ブラウン『貧者を愛する者』既読
貧者を愛する者―古代末期におけるキリスト教的慈善の誕生

貧者を愛する者―古代末期におけるキリスト教的慈善の誕生

119 木庭『ローマ法案内』既読
ローマ法案内―現代の法律家のために

ローマ法案内―現代の法律家のために

現代日本法へのカタバシス』既読
152 ボウルズ『制度と進化のミクロ経済学
制度と進化のミクロ経済学 (叢書《制度を考える》)

制度と進化のミクロ経済学 (叢書《制度を考える》)

163 カステル『社会問題の変容』既読
社会問題の変容 ―賃金労働の年代記―

社会問題の変容 ―賃金労働の年代記―

171 村上『産業社会の病理』ドラッカー『経済人の終わり』既読『産業人の未来』
産業社会の病理 (中公クラシックス)

産業社会の病理 (中公クラシックス)

ドラッカー名著集9 「経済人」の終わり

ドラッカー名著集9 「経済人」の終わり

174 ヤーノシュ『自伝』『資本主義の本質について』
コルナイ・ヤーノシュ自伝―思索する力を得て

コルナイ・ヤーノシュ自伝―思索する力を得て

資本主義の本質について

資本主義の本質について

176 深尾『コーポレート・ガバナンス入門』既読
コーポレート・ガバナンス入門 (ちくま新書)

コーポレート・ガバナンス入門 (ちくま新書)

187 石川『自由と特権の距離』219 ハワード『ヨーロッパ史における戦争』
ヨーロッパ史における戦争 (中公文庫)

ヨーロッパ史における戦争 (中公文庫)

マクニール『戦争の世界史』
戦争の世界史(上) (中公文庫)

戦争の世界史(上) (中公文庫)

ガット『文明と戦争』
文明と戦争 (上)

文明と戦争 (上)

226 東條『近代・労働・市民社会』既読258 アセモグル『国家はなぜ衰退するのか』既読
国家はなぜ衰退するのか(上):権力・繁栄・貧困の起源 (ハヤカワ・ノンフィクション文庫)

国家はなぜ衰退するのか(上):権力・繁栄・貧困の起源 (ハヤカワ・ノンフィクション文庫)

292 ラッツァラート『借金人間製造工場』
〈借金人間〉製造工場――“負債

〈借金人間〉製造工場――“負債"の政治経済学

市田『債務共和国の終焉』296 川北『民衆の大英帝国
民衆の大英帝国―近世イギリス社会とアメリカ移民 (岩波現代文庫)

民衆の大英帝国―近世イギリス社会とアメリカ移民 (岩波現代文庫)