伊藤守「テレビ番組アーカイブを活用した映像研究の可能性 分析方法・手法の再検討に向けて」『社会学評論』Vol. 65 (2014) No. 4 p. 541-556

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岩波映画の1億フレーム (記録映画アーカイブ)

岩波映画の1億フレーム (記録映画アーカイブ)

ジャック・デリダが指摘するように,放送され,公開された映像(作品)は「すでに公共のものであり,すでに展示され,すでに見せられた」ものにほかならない.「そこにはいかなる秘密もない」(Derrida and Stiegler 1996=2005: 61)はずである.」「また,この視点に立つならば,映像の検証にとどまることなく,実際に映像を撮影したカメラマン,プロデューサー,デレクター,監督といった関係者に対するヒアリングを通じて当時の映像制作を取り巻く社会的・政治的・経済的背景や組織やチームの編成など,制作現場の状況を把握することの重要性も浮かび上る.「制作者研究」と言われる分野も,映像を立体的に捉え直す視点を提供するという点で,アーカイブ研究の重要な領域をなしている.」
映像とは何だろうか ― テレビ制作者の挑戦 (岩波新書)

映像とは何だろうか ― テレビ制作者の挑戦 (岩波新書)