社会問題の社会学―構築主義アプローチの新展開 (SEKAISHISO SEMINAR)
- 作者: 中河伸俊
- 出版社/メーカー: 世界思想社
- 発売日: 1999/04
- メディア: 単行本
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■内容(「MARC」データベースより)
社会学はなにを調べ、なにを探索するのか。構築主義アプローチという新しい手法を、事例研究を交えてわかりやすく紹介する、社会問題研究の新たな地平。
■目次
はじめに
第1章 社会問題とは何か――構築主義アプローチへの招待
第2章 社会問題の研究と公式統計
第3章 追放運動から論争へ――「有害マンガ」をめぐる問題活動の展開過程
第4章 「有害マンガ」問題とレトリック分析
第5章 社会構築主義と感情の社会学
第6章 「プライバシー侵害の疑いがあるとされる作品」の構築
――公立美術館が購入した連作版画の定義をめぐるポリティクス
第7章 トラブルのエスノグラフィーと社会問題のワーク
――社会問題の構築主義的研究の回顧と展望
※理論面では5,7章。スキャン済。
タネ本。中河はキツセの元で研究し、構築主義を国内に紹介。1977=90
- 作者: J.I.キッセ,M.B.スペクター,村上直之
- 出版社/メーカー: マルジュ社
- 発売日: 1990/04
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p.30.「社会問題のカテゴリーは、エスノメソドロジーと呼ばれるアプローチの基礎作りに貢献したサックスが成員カテゴリー化装置と名づけたものの社会問題版である」p.60 注(27)「サックスの成員カテゴリー化装置という考え方については、山崎敬一による『美貌の陥穽ーセクシュアリティのエスノメソドロジー』
美貌の陥穽―セクシュアリティーのエスノメソドロジー (質的社会研究シリーズ 1)
- 作者: 山崎敬一
- 出版社/メーカー: ハーベスト社
- 発売日: 2010/01
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入門エスノメソドロジー―私たちはみな実践的社会学者である (serica books)
- 作者: アランクロン,Alain Coulon,山田富秋,水川喜文
- 出版社/メーカー: せりか書房
- 発売日: 1996/09
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- 作者: K.ライター,高山真知子
- 出版社/メーカー: 新曜社
- 発売日: 1987/10
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OD>相互行為分析という視点―文化と心の社会学的記述 (認識と文化)
- 作者: 西阪仰,田島信元,無藤隆
- 出版社/メーカー: 金子書房
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- 作者: ハワード S.ベッカー,村上直之
- 出版社/メーカー: 現代人文社
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- 作者: 大村英昭,宝月誠
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新版 非行の社会学 (SEKAISHISO SEMINAR)
- 作者: 大村英昭
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新版 少年非行の社会学 (SEKAISHISO SEMINAR)
- 作者: 鮎川潤
- 出版社/メーカー: 世界思想社
- 発売日: 2002/07
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- 作者: 栗原彬
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p.196.注(40)上関連。(鮎川潤は)「イバラとキツセの"厳格派構築主義"のアプローチは、(1)リフレクシヴィティ、(2)インデキシカリティの二つの点において問題があるとし、さらに、(1)のほうがより根本的な問題だとする。(2)インデキシカリティ(インデックス性)とは、エスノメソドロジストが重視する日常言語の次のような特性のことである。「ガーフィンケルは、自然言語はどこをとっても徹底してインデックス性を示すと考える。なぜなら、メンバーにとって日常言語の意味はその言語が出現する文脈に依存しているからである。自然言語はそれが使われる状況と発話を離れては意味を持ち得ないのである。[中略]このインデックス性という概念はエスノメソドロジーによって社会科学へと移入された。つまり、例えば発話、ジェスチャー、規則、あるいは行為といったあらゆるシンボル形式は『未完という緑房』を伴っており、それはそれらが実際に遂行される時に初めて消滅するのである。むろん、この完成自体が、『未完の地平』を再び宣言するものであるのだが」(A.クロン『入門エスノメソドロジー』)鮎川のリフレクシヴィティにまつわる批判は、7章の存在論上の境界の恣意的設定(オントロジカル・ゲリマンダーリング、OG)の問題に帰着するのでそちらを参照。
5章
p.200.「構築主義ーポジティヴィズム」論争。Kemper"A Social Interactional Theory of Emotions" から。ポジティヴィスト=感情の生理過程決定論(?)。
・構築主義のように感情の文化決定論をとらず、生理過程と社会課程とを切り離すことができないものとして理論化。ホマンズの交換理論から地位-権力モデルを立てたケンパー、デュルケムとゴフマンを結びつけた「相互行為儀礼のミクロの連鎖」モデルのコリンズ、シェフなど。
p.203. ショットやホックシールドの"感情のレイベリング理論"は。ポジティヴィストのような生理過程決定論をとるのではなく(※先ほどの説明ではすでにとっていなかったのでは?)、〈生理過程+認知的ラベルの付与→感情経験〉という説明図式をとる。
※ポジティヴィストによるレイベリング理論批判は、かなりもっともであるように思う。
両者が歩み寄った先に、たとえばホックシールド『管理される心』
- 作者: A.R.ホックシールド,Arlie R. Hochschild,石川准,室伏亜希
- 出版社/メーカー: 世界思想社
- 発売日: 2000/04
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p.263.レイベリング論争まとめ。
- 作者: 北川隆吉,宮島喬
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7章 OG問題関連。本書の論旨そのままだが赤川学「言説分析と構築主義」既読。
- 作者: 上野千鶴子
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