加藤文元著『数学する精神-正しさの想像、美しさの発見』(2007)

 

数学における「正しさ」とは何だろうか。公式や証明は絶対的に正しいもので、揺るぎない「神の知」だと思っている人も少なくないだろう。しかし数学を創ったのが人間である以上、究極的には仮説的で暫定的であることを免れない。ならば「正しさ」「美しさ」は、数学という営みにおいてどんな意味を持つのか。「真の正しさ」「美しさ」に正面から対峙した伝説の書に、「数学とは何なのか」を論じる「後奏曲」を加筆した増補決定版!

第1部 人間と数学

 計算できる記号

 ウサギとカメ

 ビールのパラドックス

 コンピューターと人間
間奏曲:数学の美しさ
第2部 記号と意味

 組み合わせの数

 パスカルの半平面

 ドッペルゲンガー

 倒錯した数
エピローグ:数の系譜
後奏曲:数学の正しさ