政治の主役である私たちは、デモクラシーについて十分に納得できているか。政治とは何かから始め、デモクラシーとはいかなる政治の仕組みか、「古典風」と「現代風」という二つのタイプをいかに使い分けるかを、筋道を立てて解き明かしていく。多義的になりがちなデモクラシーをスッキリと整理して理解するコツを伝授する骨太な一冊。
序 章
一 本書の目的
二 本書の構成第一章 収納――政府・政治・政治体制
一 政府と政府的共同体
二 政策と政治
三 政治体制と政治体制型
第二章 整理Ⅰ――デモクラシーの組み立て
一 ふたつのデモクラシー
二 古典デモクラシー
三 現代デモクラシー
四 デモクラシーと自由の関係第三章 整理Ⅱ――民主体制の整列
一 序列の解消
二 民主体制の使い分け
三 デフォルトとしての混合型民主体制終 章
一 デモクラティズムの諸相――整理法の整理のために
二 ふたたび本書の目的について――結語にかえて引用・参照文献
あとがき
31 マンサー・オルソン, "Dictatorship, Democracy, and Development" 「居座り盗賊集団」論,「この論文の主眼は、そのタイトルに示されるように、盗賊集団による「独裁制」から「デモクラシー」への移行をもたらし、さらにそのもとで経済的な「発展」が可能になるロジックを明らかにすることにあった」