兼本浩祐著『なぜ私は一続きの私であるのかーベルクソン・ドゥルーズ・精神病理』(2018)

 

私が確固として同一であるという信念はどこから来るのか。脳の生物的デフォルトから同一性は導かれないのではないか。意識という機構が「外」を表象として立ち上がらせるとき、その都度の表象という出来事が反復されるとき、影絵のように浮かび上がってくる「私」。表象とは何か、それは私の一貫性とどう繋がってくるのか。ベルクソンの記憶・縮約、ドゥルーズの差異・反復などの概念、また精神科症例を参照し精神病理学者が「私性」の謎に迫る。

第1章 同じものが同じになる時、同じでなくなる時

第2章 「私」が成立する脳的条件

第3章 物来りて我を照らす

第4章 面前他者を了解すること―精神病理学の営み

第5章 ベルクソン脳科学

第6章 普遍論争を再考する―馬性は馬性以外の何ものでもない

第7章 行為としての臨床哲学/ 付録 脳内散策のための小マップ

 42 池上『動きが生命をつくるー生命と意識への構成論的アプローチ』『生命のサンドウィッチ理論』

動きが生命をつくる―生命と意識への構成論的アプローチ

動きが生命をつくる―生命と意識への構成論的アプローチ

 
生命のサンドウィッチ理論

生命のサンドウィッチ理論