- 作者: 松本修
- 出版社/メーカー: 新潮社
- 発売日: 1996/11/29
- メディア: 文庫
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大阪はアホ。東京はバカ。境界線はどこ?人気TV番組に寄せられた小さな疑問が全ての発端だった。調査を経るうち、境界という問題を越え、全国のアホ・バカ表現の分布調査という壮大な試みへと発展。各市町村へのローラー作戦、古辞書類の渉猟、そして思索。ホンズナス、ホウケ、ダラ、ダボ…。それらの分布は一体何を意味するのか。知的興奮に満ちた傑作ノンフィクション。
第一章 015
「アホ」と「バカ」の境界線
全国アホ・バカ分布図の完成に向けて
第二章 057
「バカ」は古く「アホ」はいちばん新しい
恐るべき多重の同心円
古典に潜むアホ・バカ表現
第三章 141
「フリムシ」は琉球の愛の言葉
「ホンジナシ」は、本地忘れず
第四章 193
「アヤカリ」たいほどの果報者
「ハンカクサイ」は船に乗った
言葉遊びの玉手箱
分布図が語る「話し言葉」の変遷史
第五章 247
「バカ」は「バカ」のみにて「バカ」にあらず
新村出と柳田國男の語源論争
周圏分布の成立
学会で発表する
第六章 303
「アホンダラ」と近世上方
江戸っ子の「バカ」と「ベラボウ」
「アホウ」と「バカ」の一騎打ち
第七章 371
君見ずや「バカ」の宅
「アハウ」の謎
「阿呆」と「馬家」の来た道
エピローグ 465
方言と民俗のゆくえあとがき 485
アホ・バカ方言全国語彙一覧 495
主要参考文献 548