今橋映子著『〈パリ写真〉の世紀』(2003)

“パリ写真”の世紀

“パリ写真”の世紀

二十世紀を代表する写真家が、同時代の作家や詩人たちといかに共同し、パリという都市を表現していったのか。当時の文化史的な文脈から〈パリ写真〉を捉え直す画期的な論考。

序章 江戸の記憶・都市の映像―リヴィエール/コバーン/福原信三
第1部 パリ神話の成立と文学/写真
 “パリ写真”とは何か
 十九世紀生理学の影―始まりとしてのアジェ
第2部 写真集というトポス
 都市のグラフィズム―ジェルメーヌ・クルル『メタル』
 遊歩者の手法―『アンドレ・ケルテスの見たパリ』
 思考の星座―ブラッサイ『落書き』 ほか
第3部 パリ写真の展開
 報道か、アートか―カルティエ=ブレッソン
 街路と演出―モード写真
 カメラなき都市写真 ほか

247「1928年から45年という両大戦期間、主に中央ヨーロッパおよびドイツから亡命した写真家たちによって、もっぱら担われた〈パリ写真〉は、戦後ようやく、彼らに影響を受けた若いフランス人写真家たちに引き継がれた―と見ることができる」ロベール・ドアノーについて。
262 山田『リゾート世紀末―水の記憶の旅』

500 渡辺『ナチ占領下のフランス』
ナチ占領下のフランス―沈黙・抵抗・協力 (講談社選書メチエ)

ナチ占領下のフランス―沈黙・抵抗・協力 (講談社選書メチエ)

534「バルト、ソンタグベンヤミンブルデューという、写真批評で多用される「四種の神器」をあえて使わずに」