大江健三郎著『大江健三郎小説3』(1996)

 

森のなかの谷間の子供として経験した不思議なかたちで生きる神話、歴史と、子供の想像力でそれを受けとめた物語がなにより重要だとわかった――谷崎賞受賞作等八編。

万延元年のフットボール
走れ、走りつづけよ
生け贄男は必要か
狩猟で暮したわれらの先祖
核時代の森の隠遁者
父よ、あなたはどこへ行くのか?
われらの狂気を生き延びる道を教えよ
みずから我が涙をぬぐいたまう日
初出と初収