- 作者: 樋口恭介
- 出版社/メーカー: 早川書房
- 発売日: 2017/11/21
- メディア: 単行本
- この商品を含むブログ (2件) を見る
エドガー・ロパティンの父ダニエルは、H・G・ウェルズやジュール・ヴェルヌに私淑する売れないSF作家だった。彼の死後、母ラブレスから渡された未完の草稿のタイトルは、『エドガー曰く、世界は』。その物語内で、人工意識の研究者だったダニエルとラブレスは、子をもうけることなく、代わりにオートリックス・ポイント・システムと呼ばれる人工意識、エドガー001を構築した。自己増殖するエドガー001は新たな物語を生み出し、草稿を読み進めるエドガーもまた、父ダニエルとの思い出をそこに重ね書きしていく―。SF作家になりきれなかった男の未完の草稿にして、現代SF100年の類い稀なる総括。第5回ハヤカワSFコンテスト大賞受賞作。