佐々木敦著『あなたは今、この文章を読んでいる。:パラフィクションの誕生』

>>ゼロ年代後半から、「メタフィクション」の限界を乗り越えるべく構想された作品群が登場しはじめる。それらのテクストには、「読者」に「読む」という能動的行為を要求するプログラムが内包されていた。本書では、そのプログラムを「近傍の/両側の/以外の/準じる/寄生する」という意味をもつ「パラ」を冠するフィクションとして名づけ、提言する。「読者」つまり「あなた」が読むたびに新たに生成されるフィクション、それが「パラフィクション」である。