木澤佐登志著『闇の精神史』(2023)

 

イーロン・マスクは、なぜ火星を目指すのか?
ロシア宇宙主義、アフロフューチャリズム、サイバースペースユートピアが失われた時、「外部」としての宇宙が立ち現れる。現代思想の、これが最先端!

19世紀末ロシア、独立直後のジャマイカ、サイバー空間――様々な時と場所に現れた、「宇宙」をめぐる思想とは。分子となって銀河に散らばる全祖先の復活を唱える者、自らのルーツを土星に見出し異形の音楽を創り出す者……。果てなき頭上の漆黒に、人は何を見るのか? 現代世界にうごめく、〈宇宙〉という思想を領域横断的に俯瞰する一冊。

第1章 ロシア宇宙主義――居住区(コロニー)としての宇宙
第2章 アフロフューチャリズム――故郷(ルーツ)としての宇宙
第3章 サイバースペース――もうひとつのフロンティア
終章   失われた未来を解き放つ