クラリッセ・リスペクトル著,福嶋伸洋訳『星の時』(1977→1997=2021)

 

地方からリオのスラム街にやってきた、コーラとホットドッグが好きなタイピストは、自分が不幸であることを知らなかった――。「ブラジルのヴァージニア・ウルフ」による、ある女への大いなる祈りの物語。

23言語で翻訳、世界的再評価の進む20世紀の巨匠が生んだ奇跡の文学。

「20世紀のもっとも謎めいた作家のひとり」(オルハン・パムク
カフカジョイスと同じ正殿に属する」(エドマンド・ホワイト
「オブライエン、ボルヘスペソアと並ぶ20世紀の隠れた天才」(コルム・トビーン
「ブラジルのヴァージニア・ウルフ」(ウォール・ストリート・ジャーナル)

荒野からやってきた北東部の女・マカベーアの人生を語る、作家のロドリーゴ・S・M。リオのスラム街でタイピストとして暮らし、映画スターに憧れ、コカコーラとホットドッグが好きで、「不幸であることを知らない」ひとりの女の物語は、栄光の瞬間へと導かれてゆく――。