「電話の着信音がなると動悸がする」
「人に聞かれるのが嫌で職場で電話ができない」――。
近年、電話が原因で心身症状が現れたり、
仕事に支障を来したりする若者が増えているという。
その心理的背景を豊富な事例で解き明かす。
Z世代の理解の一助にもなる一冊。
電話が嫌いでたまらない人へ、今日からできる克服法を伝授します。
大丈夫、きっと治せます。
第1章 若者だけじゃない! 電話ぎらいが急増中
電話をこわがる人が増えてきた/ケース1 給湯室から打ち合わせしてきた新入社員/職場で質問をするのがこわい/ケース2 電話の着信音が鳴るだけで動悸がする/ケース3 電話に出ることを強要されて出社拒否/ケース4 長電話が切れず疲弊。友人づきあいが疎遠に/2015年ごろから顕著になってきたこと/アメリカでは約8割の若者が電話に不安感/「電話恐怖症」とは何か/中高年でも苦手な人は多い/第2章 電話が苦手な人の中で起きていること
顔が見えないツールはこわい/私たちは視覚と聴覚でも会話している/人は相手の反応がなければうまく話せない/顔が見えないほうがいい人がいる/電話に必要な瞬発力がない/雑談の減少が「電話が苦手」の原因?/固定電話を使った経験値が低い/トラウマの経験が尾を引いている/人目が気になり、電話に出られない/断ることができない/理解力に自信がない/相手が誰だかわからない/完璧主義だから/時間を奪われるのがいや/自己肯定感の低下にも一因が?/コラム1 電話に慣れていない世代への接し方第3章 電話の知られざる意義
電話のメリットは情報量の多さ/記録に残らないのがデメリット/電話は旧世代のメディアか/電話と文字ツールの使い分けはどうする/電話をしないと戸惑われることも/電話応対がうまい人は仕事ができる?/電話で関係構築が楽になる/メールだけですませるとトラブルに/もめそうなときは必ず電話で第4章 電話がこわくてたまらない人の初めの一歩
コミュニケーションはキャッチボール/キャッチボールは平らな場所で/恐怖を否定しないで受け止める/電話への恐怖をやわらげる段階的暴露法/電話が苦手な部下がいたら/着信音を工夫する/電話をかけるときの第一歩/かけるタイミングが悪いのかも/電話を簡潔に終わらせる方法/「間」は大切なコミュニケーション/言葉の使い方にコンプレックスがある/思わずタメ口を言ってしまった!/パニックになって話が入ってこない!/混乱のあまりよく聞こえない!/留守番電話になってしまった!/第5章 実践編 厄介なシーンに対応する
クレーマーのトラウマがある人は/怒りの電話は一次感情にフォーカス/相手の意向を探る/理不尽なクレーマーには/言葉尻をとらえて攻撃してくる場合は/笑顔で電話に出るとクレームを言われにくい/やたらと電話をかけてくる電話魔には/電話での勧誘を上手に断るには/話がぐるぐる回る人への対応/相手がよくわからないことを言っている/コラム2 電話魔にならないために第6章 実践編 電話で成果を上げるヒント
初めてのアポイント電話/語彙の不足を克服するヒント/話を転換するときは質問形式/厄介な「なるほど」問題/謝罪をメールだけですませるのは危険/謝罪の電話の効果的な方法/アポイントせずに電話をかけなければならない/電話をかけてよかったと思わせる応対とは/電話で言いにくいことを伝えるテクニック/納期が過ぎている場合の催促のコツ第7章 コミュニケーションは自分との対話
電話が苦手=コミュニケーション下手なのか/喜怒哀楽にふたをすると感情が退化する/自分と対話するには日記に感情を記す/ネガティブな感情は全然悪くない/向き合っているとふっきれるタイミングが来る/「私は」を主語にすると自分がわかる/自分を認めると他者との関係が安定する/自分の意思を言葉にしてあらわす/「NO」を言えない人が抱える問題/断ることもコミュニケーション/傷ついてもリカバリーできればいい/リカバリーするためには強制リセット第8章 「電話恐怖症でもいい」という提案
こわくなくなる習慣/とにかく場数を増やす/「この人は私と話したくてたまらない」/げんをかつぐ、ルーティンをつくる/社会的地位が上でも同じ人間/電話でもボディーランゲージを/笑い話のネタにしてしまおう/電話恐怖症でもいい理由/恐怖は人に必要なもの/「電話恐怖症でよかった」と思える日のために/「人はそんなに話を聞いていない」と居直ろう/「自分軸」を持って、自分を大切に/自分をどんどんほめて、毎日を楽しくしよう