リンダ・シーガー著, 菊池淳子訳『アカデミー賞を獲る脚本術』(2003=2005)

 

アカデミー賞を獲る脚本術

アカデミー賞を獲る脚本術

 

優れた脚本には最高の秘密がある。本格派シナリオの書き方。

1 リアルな物語をうまく語るには
  ドラマの直線型構成/ストーリーを語る形式/旅のストーリー/描写のストーリー/反復型構成/平行型構成/らせん型構成/謎解き型構成/逆流型構成
2 映画的なストーリーをうまく語るには
  循環型構成/ループ型構成/映画的な時間の使い方/実験的な試みを成功させる
3 ストーリーを前進させ続けよ
  ストーリーの流れをはっきりさせ、統一感のある脚本をつくる/シークエンスをつくる/シーンのつなぎにアクションとリアクションの関係をつくる/リアクションを遅らせる/似たものを使ってシーンをつなぐ/対比によって勢いをつける/カットの間にある情報を読みとる/音楽や言葉遊びでつながりをつくる/つなぎがうまくいかないのは?/ストーリーやまとめる糸をつくる
4 名シーンをつくるには?
  設定のシーン/説明のシーン/きっかけのシーン/ラブシーン/直面のシーン/清算のシーン/解決のシーン/気づきのシーン/決断のシーン/行動のシーン/反応シーン/気づきー決断ー行動のシーン/フラッシュバック/枠組みのシーン/啓示のシーン/悟りのシーン/熟考のシーン/魔法と神秘のシーン/人目を引き付けるシーン/モンタージュ
5 ひねりと転換、「秘密」と「嘘」の使い方
  転換の定義/ひねりをつくる/秘密と嘘をすっぱ抜く
6 何についての映画なのか?
  偉大な脚本家とはなにか?/アイデンティティという永遠のテーマ/動きのあるテ-マ/テーマはどのように表現されるか?/観客層にあったテーマ/テーマに関連した問題を見つける/ストーリーの要点をまとめるテーマ
7 語るより映像で見せる
  背景としての映像/映画全体に現れる映像/対照的な映像/映像のメタファーをつくる/体系的映像/映像が浮かぶように書く
8 登場人物には見た目以上の魅力がいる
  だれ?/なに?/どのように?/なぜ?/根底にある価値観/登場人物のいろいろな側面を同時に機能させる/願望がうまく描ききれないとき
9 登場人物は変化し、成長しているか?
  なにが変化するのか?/どのように変化が起きるのか/変化するのはだれか?/変化の流れを構成する/一シーンで変化を遂げる/変化できない登場人物/潜在的な変化を見逃してしまう場合/なぜ登場人物の変化は珍しく、それを起こすのがむずかしいのか?
10 効果的なセリフをつくる
  力強いセリフ/セリフのリズム/セリフの多面性
11 映画的スタイルを確立する
  視点/登場人物を通してスタイルをつくる/ストーリーと登場人物を使ってスタイルをつくる/映像を使ってスタイルをつくる/ジャンルをつかってスタイルをつくる/複数のジャンルの組み合わせてスタイルをつくる
12 観客たちのどよめきを求めて
  観客の知的レベル/観客を見下したような姿勢/ターゲットとなる観客を知る/観客を教育する/観客の焦点をあわせる/観客を変化させる/では、どうしたらいいのか?/感覚を使って書く/観客とのつながり/観客が理解できるようにする/ストーリーの力